花舞う街で

□あとがき
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【あとがき】

こんにちは、みけねこです。
中編と称していますが、だいぶ長くなりました。10話ほどで終わる予定だったのです。私の大雑把なプロットの所為ですね。

この話を書くにあたって、ある歌の歌詞を参考にさせていただきました。そのままタイトルも拝借しています。ありがとうございました。

去年の秋のことです。受験勉強も煮詰まってきている中、メインで連載していた『失くした宝石』の方が手詰まりになりがちでした。そこで、気持ちを切り替える為と書き始めたのがこのお話になります。宝石の方で微原作沿いという形式を取っているので、思いきって原作とはあまり絡まない(結局絡みましたけど…)お話を書こうと思い、銀時の過去、即ち攘夷戦争をえがくに至りました。まだ精神的に成熟しきっていない初心な銀さんが、書いていて愛おしかったです。

ヒロインは、とにかく子供っぽく、をモットーに作りこんでいきました。童話に出てくるような話に憧れてしまう、夢見る少女なんです。逆境の中で純愛を見せた朝霧と赤木は、まさしくヒロインの理想でした。そしてヒロインを感動させたのが、狐の嫁入り雨です。
これは以前、サイト名が『雨上がり』ということで、雨について調べてみたことがありました。すると、日本には一概に雨と言っても、色々な種類の雨とその名称があることが分かりました。中でも狐の嫁入り雨は、逸話付きの、お話を書くにはうってつけのものでした。まさにヒロインが好きそうなお話です。

一方の銀時は、まだ十代の成熟しきっていない感じを出すのに苦労しました。原作の銀時はすっかりおっさんなんですから大変です。思春期真っ盛りな弟をこっそり観察して、原作の銀時と照らし合わせて調整しました。ヒロインのちょっとした露出にくらっとしてしまったり、むきになってしまったり…。若い銀さんも可愛いですね!(あくまで私の妄想ですけど)

次に、銀時にとって大切な友人、文次郎です。彼には本当に可哀そうな役回りをさせてしまいました。たとえ敵である天人だろうと殺すのをためらってしまう文次郎は、戦争の中で凄く苦しんだと思います。しかし大黒匡賢という存在が、文次郎に多大な影響を与えました。それは、番外編の『鶴の鳴き声』をお読みいただければよく分かると思います。これは私の文次郎への追悼文です。

最後に朝霧です。朝霧とはヒロインにとって姉であり、母であり、理想でした。遊女でありながら赤木との純愛を見せ、子供を出産するという決意をしました。それは、ヒロインの中で確立されていた遊女は幸せになれないという定義を根底から覆しました。

長いあとがきをここまで読んで下さり、ありがとうございました。完結に至るまで、皆さまの応援、感想メール、着実に増えていく訪問者様の数に、大変元気づけられました。本当に、ありがとうございます。
私はこのお話をここで終わらせるわけにはいきません。まだまだ、書き足りない部分がいくつかあるのです。なので番外編として、何篇か書き足すつもりです。後もう少しの間、お付き合い宜しくお願い致します。

みけねこ


2014.05.08
追記修正 2014.07.04



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