ギャグちっく20題

□01.丁重にお断りします。
1ページ/3ページ


「「………俺が、二人?」」

気が付けば自分そっくりな男が目の前に居た。

場所は、どこかのマンションのようで。

二人の間に、一枚の紙がひらひらと落ちてきた。

【キミたちは私に選ばれた存在。

近所の石矢魔高等学校に転入届けは提出してある。

日頃の仕事を忘れて、学生生活をエンジョイして下さい。

私の気紛れだなんて言わないんだからね!
From 神様】

ふざけんな、と叫んだのは二人同時。

ふと目があって、黙り込む。

「………お前、誰だ?」

「………アンタこそ誰だよ」

「チッ…。俺は、神田だ」

「(舌打ち…)俺は早乙女アルト。

神田…の下の名前は?」

「……………ュゥ」

「神田ユウ、ね。

どうやら(自称)神様は俺たちを気紛れで選び、ここに呼んだ」

「……らしいな。

まぁ、確かに最近任務ばっかで休暇が無かったのは事実だ」

「俺もそうだ。

最近、学業に専念出来なかったのは確かだからな。

少し、嬉しい」

ユウとアルトは顔を見合わせて、軽く微笑む。

「………まぁ、よろしく」

「………こちらこそ」

ルームメイトとなるらしい、相手に言う。

「…部屋は4部屋、トイレ、風呂、キッチン付き、か」

「とりあえず、この部屋は俺の部屋で、隣、お前の部屋な」

「家具は初期装備か(?)。

………うわっ、学ランがハンガーにかけてある」

ユウが言った通り、部屋には制服と思われる学ランがあった。

「………寝よ」

呼び出された時間帯は深夜。二人とも、寝ようとした時にここに来た。

眠気に負けて、アルトはベッドに顔を埋める。

その様子を見ていたユウは軽く溜め息をついて、アルトに布団をかけてやった。

まだ出会って5分と経っていないのに、二人は兄弟のようにお互いのことを思い合っていて。

容姿が似ていることも手伝って、ユウとアルトはすぐ打ち解けることになる…。

.
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ