青と赤
□第十章
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どうしてだろう?
今から自分は消えるというのに心がとても穏やかだ。
大切な仲間達が迎えに来てくれたからだろうか、それとも愛した彼が私の名を呼んでくれたからだろうか。
何にせよ、すごく幸せだからそれでいい。目を閉じ耳を澄ませると歌声が聞こえてくる。
『歌が聞こえる……優しい歌声が』
こんなにも優しい歌声に満ちた美しい世界を生きられないのは悲しいけれど、予言のお陰で私は生まれそして世界と愛する者達を救えた。
その事実が私はただ嬉しかった。
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