STORY

□秋の日
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〜♪

「っ!?」

間奏に入った直後に顔を真っ赤にする澪。

「バカ律……」

ヘッドホンを外して携帯を取る。

「声…聞きたくなっちゃったじゃないか」

着信履歴の一番上にある『律』を選んで発信する。

トゥルルルル、トゥルルルル、がちゃ

「澪、どうしたんだ?」

「ぁ、律?いや、別に用はないんだけど……」

律の声が聞きたくなった…そう言えば良いのに羞恥心が邪魔して声にならない

「別に用はないんだけど?」

私の気持ちが分かっているか、いつもみたいに急かさない律の優しさがくすぐったい

「なんとなく律の、こ、こ、声が聞きたくなったんだよ!」

「っ……!」

「め、迷惑だった?」

何故か黙ってしまった律に不安になり、そうに訪ねる。

「い、いや……アタシもそうだったから、ちょっとびっくりした」

「ぇ、そ、そうか!」

「なぁ、澪」

「なんだ?」

律が何を言おうとしてるか分かる。

「電話じゃなんだから…」

今日は一人で過ごす予定だったんだけどな

「今から澪に会いに行って良い?」

こんな風にいつもは聞かない事を言われると断れないよ

「も、もちろん良いぞ!ってか、何を今さら聞いてきてるんだよ」

律が部屋に来たら返事するよ

「たしかにそうだな」

全力で

「うっしゃー!では、りっちゃん隊員、全力で澪ちゅわんの所に向かいます!」

受け取った君に私の幸せが繋がる様に

「急ぎ過ぎて転ぶなよ」

ぁ、

「そんなヘマをりっちゃん隊員がするとでも、のわぁあ!?」

今なら、

「おいおい、大丈夫かよ」

「へへっ、余裕余裕♪じゃあ澪、今すぐ行くからな!」

良い歌詞が書けそうな気がする

「あぁ、待ってるよ」

君の笑顔を想像しながら


end


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