夢中綱渡り

□6。
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角を曲がった階段の前でどうしたものかと悩んでいると後ろから不機嫌そうな半兵衛に声をかけられた。

もう授業が始まるはずなのにわざわざ俺のことを追ってきたんだろうか。


「竹中」

「半兵衛」

「・・・・・竹」

「半兵衛」


半兵衛なのはわかってる。

元親が竹中と言っていたのでそっちのほうがいいかと思ったのだがそれをことごとく阻止されてしまった。

そんなに名前がいいのかよ。


「・・・・・半兵衛」

「なんだい」

どうやら当たりだったらしい。

名前で呼んでほしいならそう言え。


一瞬苗字の後に名前を続けるのが礼儀なのかと思っちまったぜ。
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