未来部屋

□また会う日まで
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「雲雀さん!!なんでここに!?」

守護者はオレの出発を知らないはずなのに…

「君の家に行ったら今日出発だと聞いたからね」

バイクから降りた雲雀さんに問いかけると、彼はしれっと言った。…母さん、誰にも言わないでっていったのに。

「なんで僕にも言ってくれなかったの」

ヤバい、雲雀さん不機嫌そうだ…

「それは…まだみんなから普通の生活を奪うわけにはいかないから」

昔の自分じゃ考えられないな。雲雀さんにこんなこと言うなんて。

「今日が出発だって知ってたら、雲雀さんもきっと付いてきてくれましたよね?」

「…さあね」

なぜかオレには確信があった。山本や獄寺くんはもちろん、雲雀さんやお兄さん、クロームも頑なに付いてくると言うだろう、と。
…超直感てやつなのかな。

「オレ、先に行って待ってます」

雲雀さんににこりと微笑む。ちゃんと笑えてるかな…

「だから…「綱吉」

いきなり引っ張られ、オレは雲雀さんに抱きすくめられた。突然のことに驚いて、されるがままだ。

「なっ!?」

「弱虫のくせに強がって。馬鹿じゃないの」

焦って離れようとしたら、ギュッと抱き締められた。いつもと変わらない口調だけど…なんか違う。

「そんな不安そうな顔してるなら行かせないよ」

雲雀さんの温かな体温が不安で冷えきった体に心地よくて。
ずっとこのままでいたいと思って、目を閉じた。




「……雲雀さん」

どれくらい経っただろう。
オレは雲雀さんをギュッと抱き返した。

「ありがとうございます」

そう言うと、雲雀さんの腕の力が緩まり解放された。

「…もう行くの?」

やっぱり普段通りの雲雀さんだ。だけど、なんとなく寂しそうな気がする。
オレは小さく頷いた。

「絶対に呼びますから、来てくださいね」

「いいよ」

思わぬ即答に嬉しくなった。

「綱吉が呼ぶなら、どこにでも行ってあげるよ」

微笑む雲雀さんはとても綺麗で。


「じゃあ、またね」

オレはその言葉を背に歩き出した。


目を閉じれば、いつでも雲雀さんの体温を感じられる。
いつでも雲雀さんが傍にいてくれる気がする。
だからオレはもう大丈夫。


「お待たせ!リボーン」

「おせぇ。さっさと行くぞダメツナ」


後ろでバイクのエンジンがかかった音が聞こえた。






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