ガラスの仮面
□【長編】桜舞い散る古都で貴方を想う
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そっと目を閉じて・・・
思い出すのはいつも貴方。
柔らかに笑いながら、
私に手を伸ばす逞しい腕。
私はその逞しい腕に、
男の人にしては繊細な指に、
そっと手を伸ばして、指に優しく触れる・・・。
ほぅら、幸せがそこからあふれ出してきた。
†桜舞い散る古都で貴方を想う†
舞い散る桜色の花びらを全身に浴びながら、
マヤはゆっくりと京の都を歩いていた。
少しずつ温かくなる街を、
その目に移しながら、
心ではまったく別のことを考えている。
紅天女の上演権はマヤのものとなった。
亜弓は、目のハンデを乗り越えて紅天女を演じた。
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