不器用な君へ

□夢への結果発表
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実技試験の次の日は、筆記試験があった。
筆記試験の内容は難しかったけれど、自己採点してみたら思ってた以上に出来ていた!!

かっちゃんにスパルタで教えて貰ったおかげかな?
かなりスパルタだし説明は下手なんだけど、最後まで教えてくれるから
ついついかっちゃんにお世話になってしまう。

かっちゃんには感謝だなー!!


入試試験からは一週間が経った今日は合否発表がある。
筆記試験は大丈夫だと思う。


ただ、実技試験は少し不安も残っていた。

最後まで立っていられなかった。
紫髪君に助けて貰った。
ポイントも主に倒していたのは小さかったはず。


合格基準値がどこなのか分からないし、自分が取れたポイントは確か…14。14は低いよな…

大丈夫かな…心配だよ


心が落ち着かないまま、私は畳の上にゴロゴロ寝ていた。
畳の匂いって、癒されるなー






とんとん、と襖を叩く音がした。


『はーい?あれ、どうしたの冬ちゃん』

「硝華、雄英高校から手紙よ
もしかしたら、合格通知かも!」


冬ちゃんは嬉しそうに雄英からの手紙を渡してくれた。


『本当だ!ありがとう…結果、どうなのかな…』


「ふふっ、硝華なら大丈夫だよ
結果、分かったら教えてね?」


『うん!』


冬ちゃんが部屋を出てから、私は手紙の封を開けた。
中には、小さな投影機が入っていた。


机の上に置くと、急に電源が入り動き始めた。
壁に投影された。




んっんん!!!私が投影された!!!



『え、オールマイト…なんで、雄英の合否通知に、?』



やぁ!轟少女!!君と話すのは春以来だね!!
君のことはいつも緑谷少年から聞いていたよー

君からは、なかなか連絡が来ないから寂しかったぞー



『あはは、だってオールマイトに会ったなんて夢としか思えなかったもん』



え、巻きでって…彼女には話しておきたいことがまだあるんだが…仕方ない。

えーっと、

筆記は合格だ!点も十分取れている
勉強よく頑張ったよ!

次に実技試験。轟少女の獲得ポイントは14ポイント!!
残念だが、これだけでは合格にはならないんだ



『え、うそ…だめ、だったの、』

残念と言われた言葉にかなり悔しくて悲しくなった。涙は出ないけれど、悔しさでいっぱいになった。


まだ、悲しむには早いぞ!!"それだけなら"、な?

まずはVTRを見てくれ!!




そこには、あの試験会場にいた人が映し出されていた。

『あ、あのときの、チャラ男君』



あの〜…さっき、俺赤い髪をしたすっげー可愛い子に助けて貰ったんすよ!
その子に助けて貰わなかったら俺、潰されて死んでたんです!
だから俺のポイントを彼女に分けてください!
俺を助けた分の時間、もっと稼げたと思うンすよ…



それからも、他の人が色んな先生に言っていた。
あの日、私がイレイザーヘッドさんに言ってたように。



君は、あの日と変わらない。
誰かを守るためには、躊躇なく走っていける!

それに、君はずっと人を守り庇いながら戦っていたんだぜ?
そんな様子を、我々は見ていて気付いていたさ


先の入試!!
見ていたのは敵のPのみにあらず!!

人救けをした人間を排斥しちまうヒーロー科などあってたまるかって話だよ!!
きれいごと?上等さ‼‼

命を賭してきれいごとを実践するお仕事だ‼‼

救助活動P!!しかも、審査制!!
我々雄英が見ていたもう一つの基礎能力!!

轟硝華 66P加点!!!
合格だってさ!

来いよ、轟少女!
雄英が君のヒーローアカデミアだ!!!



『はいっ!!!』


実際に話せてる訳じゃないのに、思わず返事をしてしまった。
だけど、合格ができるなんて嬉しい!!!
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