不器用な君へ
□二人の幼馴染
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焦凍には拒絶され、お父さんにも見限られ相手をされない月日が流れ
私は小学生になった。
本来なら、姉弟で同じ学校に通うはずだったけど
何故か別々な学校へ。
私は家から少し離れた折寺小学校に入学することになった。
入学式は誰も来なかった。
お母さんは入院中で、お父さんはきっと焦凍の方へ。
冬ちゃんたちは自分の学校もあるから、来ることが出来ない。
一人ぼっちで寂しいと思ったけど、隣りの席に座っている男の子が話しかけてくれた。
「あ、あの‼ぼ、ぼくは…!!」
「こいつは、デクって言うんだ」
「か、かっちゃん!!ち、ちがうよ!!」
そばかすの男の子の後ろにいる、ミルクティーカラーの髪の男の子が顔を出してきた。
『かっちゃんと、デク?
ふふっ、可愛い名前だね!私は、轟硝華だよ!よろしくね』
「フンっ」
「よ、よろしくね…え、っと、轟さん、」
『硝華って、名前で呼んで欲しいなー』
「硝華ちゃん、//」
『あっはは!デクってば、顔が真っ赤で可愛いね!』
これが、私たち3人の出会いの始まりだった。