僕たち結婚しました!

□苦悩
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LEETEUK side


目が覚めてだるい体を起こしながら隣を見ると、壁側に体を向けて寝てるヒチョルがいた。
いつ帰ってきたか分からないけど、帰ってきてくれてるだけよかった。
もしかしたら帰って来ないんじゃないかとも思ってたから。
まだ俺に気持ちはあるって事だよね?
複雑な気持ちでしばらく眺めてからベッドを降りた。


なるべく音を立てないように家事をして、昼前には家を出た。
俺の心とは反対に気持ち良いぐらい快晴だった。


『ヒョン、どうしたの?顔色悪いよ』

『そうか?大丈夫だよ』

『んー、まだ時間あるしちょっと寝てた方がいいんじゃない?』

『じゃあそうしようかな?』

『時間になったら起こしてあげるからね』


リョウガって本当によく気がつく子だな。
油断しちゃダメだな。
どんな時でもポーカーフェイスでいないと。
皆に心配かけられないし。
目を閉じてても分かるけど、俺らのグループって本当にうるさいな。
一応気を使って小声で話してくれてるみたいだけど、ドンヘには小声って無理だと思うな。
全部はっきり聞こえてるよ。
みんなごめんね、心配かけて。
起きたらちゃんと笑顔で仕事するから。


『…ン、ヒョン起きて』

『んっ、リョウガ。ありがとう』

『どういたしまして。ねぇ、ヒョン!僕ご飯作ってきたから後で皆で食べようね』

『そうなんだ、ありがとね』

そう言いながら頭を撫でてやると、セット崩れるとか言いながら嬉しそうに笑った。
うん、やっぱりメンバーには笑顔でいて欲しいよね。


それからちゃんと仕事をこなして、リョウガが作ってきてくれたご飯も食べた。
食欲なんて本当はないから無理矢理だったけどね。
いつも以上に疲れて帰るとヒチョルがソファーでテレビを見てた。


『おかえり。ご飯作っておいたから食えよ』

『うん、ありがとう』


はっきり言って全然食欲無かったけど、ヒチョルが作ってくれたからと思って無理矢理流し込んだ。
俺が帰ってきてからもずっと携帯とにらめっこ。
ねぇ、どんな顔して携帯見てるか知ってる?
ここ最近、そんなに楽しそうにしてたことあった?
そんなに嬉しい?
どんなに俺が尽くしても、同じ時間を過ごしても元カレっていう壁は乗り越えられないの?


『ヒチョラ、今日は凄く疲れたから先に寝るね』

『おう、ゆっくり休めよ』

『…おやすみ』


ねぇ、ヒチョラ。おやすみのキスもしてくれないの?
俺のことは眼中にもないんだね。


夜中に胃がムカムカして目が覚めた。
…また壁に向かって寝てる。
悲しくなるのと同時にもの凄い吐き気に襲われた。
そのまま食べた物を吐き出した。
体型維持してないとすぐに怪しまれるのに…。
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