僕たち結婚しました!

□苦悩
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LEETEUK side


ドンヘとヒョクの結婚は心の底から嬉しかった。
メンバーが全員来れることになったのも凄く嬉しかった。
だけど式が近付くにつれて俺の心は蝕まれていった。
事の始まりは3日前、ヒチョルの一言から始まった。


『あ、ジョンス!昼から出かけるから』

『予定あったの?』

『いや?ハンギョンが今日来るって言ってたから、迎えに行くついでに飯でも行こうかと思って』

『そうなんだ…。久しぶりだもんね、楽しんできて』

『おう、そうするわ』


今日は久しぶりにオフが重なったから、ゆっくりできるなって思ってたのに。
あんなに嬉しそうに言われたら何も言えないよね。
オフが重なることなんてこれから先もいっぱいあるもんな。



『じゃあ行ってくるわ』

『うん、行ってらっしゃい…』


いつもだったら行ってきますのキスしてくれるのに、振り返りもしないんだね。
そんなに楽しみ?
俺のことがどうでも良くなるぐらい?
そんなにハンギョンがいいの?
やっぱりどんなに一緒にいても忘れられない?
俺じゃダメなのかな。


ヒチョルが出かけてから何もする気起きなくて、結局ずっとボーッとしてた。
胃がムカムカして何も食べたくなくて、シャワー浴びてベッドに入った。
起きてたら嫌なことばっかり考えそうだから、早く寝たかったのに全然寝られない。

どうしてもあの2人が付き合ってた頃のことを思い出してしまう。
当時も相当辛かったけど、今でもこんなに辛い。
大事にされてる、愛されてるって思ってたのに。
俺といた時間って一体何だったんだろう。
結局は代わりでしか無かったのかな?
泣きたくなんか無いのに涙が溢れて止まらなかった。


涙が枯れる頃に酷い頭痛にうなされた。
ふと時計を見ると2時を過ぎた頃だった。
普段ならどんなに遅くなっても、こんな時間まで帰って来ないことはない。
それほどヒチョルにとって特別で、時間なんて忘れるぐらい楽しいんだな。


こんなに頭が痛くても寝れる気配はなくて、普段あまり飲まない頭痛薬を飲んだ。
昼から仕事だし、眠れないのはまずい。
メンバーには迷惑かけられないし。
リーダーなんだし、1番年上なんだからしっかりしないと。
弱い所なんて見せられない。


大丈夫、俺は大丈夫。
気にしない、気にしちゃダメだ。
起きたら何も無かったかのように隣で寝てるはず。
だから大丈夫、ヒチョルが帰ってくる場所はここなんだから。


そう思いながら暫く使ってなかった、抱き枕を抱きしめて目を閉じた。
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