希望の異世界奮闘記〜妖怪の国の変〜

□奪われないために奪う者
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※少しの間、視点が作者から影魔理沙に変わりますのでご了承ください。By作者

・・・私が生まれた場所は・・・『影の国』の地下だった・・・

平和ボケした地上と違って、地下は毎日が生きるか死ぬか、男だろうが女だろうが・・・子どもだろうが関係ない・・・強さが全て・・・

弱い奴は・・・皆、死んでいった・・・強い奴らが全部、奪っちまう・・・金、食糧、命・・・なんでもありだ・・・

地上の連中は自分達の生活しか見えちゃいない・・・誰も助けちゃくれない・・・

そんな掃き溜めみたいな地下で生き残るために・・・私は強くなった・・・

ナイフの突き方、爆弾の作り方、サイキックを活かした戦い方・・・強い奴らに奪われないために毎日、必死に努力したぜ・・・

まぁ、『盗賊』として生きることになっちまった訳だが・・・何時からか、『奪う側』になってからモヤモヤするようになった・・・

『本当にこれが正しいのか?』って毎日、考えちまうんだよな・・・

そんな時、『影の国』の古城でおまえさん達と戦って、負けて・・・悔しかった・・・自分の今まで努力してきたものを全部、否定されたみたいで・・・

お嬢さんや白髪頭の奴、そして、『外の世界』の私・・・

一体何がおまえさん達をそこまで強くしたのか?・・・何故、『外の世界』の住人が自分達に全く関係のない世界のいざこざに首を突っ込むのか?・・・

それが・・・知りたいんだ・・・

もう一度、おまえさん達と戦えば・・・私よりも強いおまえさん達と戦えば・・・私の中のモヤモヤの『答え』も・・・出せるかもな・・・

さぁ、『仕事』の時間だぜ・・・
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