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□専属家庭教師 (跡忍) byつぐ葉
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[専属家庭教師]その2


「跡部、これって俺だけなんかな?」
「どうだろうな、クラスメートに確認してみるべきことだな。
もし、クラス全員が俺と同じテストを受けていてもお前だけだったとしても、これは重大な問題になる」
「そうなんか」
「全員が受けていたら、問題用紙の配布ミスで問題で、お前だけだったら担当教師の悪意だという話でそれがどれほどの問題かは、想像にかたくない」
「特に担任に恨まれる覚えはないで。
だけど、わからんけど問題用紙は数が決まってるはずだから、増やしたとしたら、悪意あるってことになるやんな。
まったく、わけがわからん」
「とりあえずクラスメートに確認しろ」
「わかった。すぐ連絡網で確認するで」
「お前のクラスは仲が良いんだな、連絡網が機能するなんて」
「跡部のクラスは違うんか?」
「うちは、ライバル意識が高いからな。
数人がグループを形成しているに過ぎない」
「でも、お前はどのグループにも属してないんやろうな」
「当たりだ」
「ちょっと安心したわ」
「心配性は相変わらずか」
「跡部のことは、信じとる。
けどな、クラスメートのことまでは知らんからなんとも言えん」
「正論だな、俺はお前に関わるヤツは、すべて
信用できないな」
「どんだけやねん、とにかく担任にバレんように調べてみるわ。
ところで俺、ほんまに再試までおってかまへんのか?」
「この成績でなにを。
とにかく教えてやるから、ついてこいよ」
「わかったわ。頼むで、跡部」
ほどなくしてクラスメート達から返事が届き始めた。
なんと、クラスの8割が赤点だった。
「予想はしてたがまさか8割とは…
どうして誰も疑問に思わなかったんだ。
普通赤点なんて取ったら騒ぐだろ」
「うちのクラスじゃ赤点、普通やからな。
気にせんかったんと違うかー」
「理解出来ないが、そこにこだわっていては
話が進められない」
「どうするんや、跡部」
「とにかく勉強始めるぞ。
まずは理科の基礎テストでもやれ」
「そんなん、いつの間に作ったん」
「俺様にかかれぱ、なんてことはない。
忍足、とにかくこれを今すぐ取りかかれ」
「跡部はどないすんの?」
「このふざけた出来事の理由を解明しに行く」
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