鬼滅の刃
□君のとなりで、僕は
1ページ/2ページ
任務の入っていない、非番の日
無一郎と藤は、町にある甘味処で団子を食べていた。
「無一郎くん、お団子食べないの?」
「うん、僕は君が食べてるのを見てるだけでいいから」
食べてる姿を見られるのは恥ずかしいんだけどな、と言いつつ団子を食べる手は止まらない。
しかしさすがに5本もある団子を一人で食べるのは、これから急を要する任務が入った時に動けない、という事になりかねないので無一郎に最低1本は食べてもらうことにした。
食べながら無一郎は、時折空を見上げたり目の前を行き交う人々を見ている。
藤は不思議に思って、無一郎に聞いてみることに。
「ねぇ、無一郎くん。何か面白いものでもあった?」
「ないよ、どうして?」
「いや、無一郎くんが空を見上げたり行き交う人を見たりしてたから、何か面白いものでも見つかったのかなって」
「特に何か見つけたわけじゃないよ。
…ただ、僕達はどんなふうに見られるのかなって周りを見てただけ」
どう見える、とは…?
分からなくて首を傾げていると無一郎くんが悪戯っぽく笑った。
.