一般人とアイドル 番外編
□勉強会
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以前都内の大学へ通っていると言ったが、
俺が通っている大学は自分で言うのもなんだが名前を聞いただけで驚かれるくらいには有名な大学である。
それを知ってかマネージャー業の中に勉強を教えるという業務が存在しており...
『ここでこの公式使うと解きやすいよ』
こうしてたまに先生として勉強を教えている。
とは言ってもうちのグループは高校生組意外と少ないのでそれに関しては特に苦もなく教えられていると思う。
それに関しては。
『お前頭悪かったんだな』
「いいじゃん別に。もう高校卒業したんだし」
乃木中を個人的に見返していた時に美波が頭が悪いことが分かり、俺は個人的に教育をしていた。
『よくそんなんで生きてこれたな』
「それは言いすぎでしょ!」
『いや。その考えは甘い!今の芸能界、昨今のクイズブームから様々なクイズ番組がある。高山さんとか欅坂の長濱さんとかそういった分野で活躍できる人と出来ない人の差はでかいよ。自分の武器をひとつでも増やしていかないと今後そういったチャンスも自分で手放すことになるからね』
気がついたら熱弁してしまった。
『あ、ごめん言い過ぎたわ』
咄嗟に俺は謝ったが、気がついたら周りには複数のメンバーがいて、俺の熱弁に対して拍手を送っていた。
『え?何この状況?』
「さすがマネージャーって思って」
「メンバーよりメンバーのことをきちんと考えてくれてるって改めて思った」
『あ、ありがと』
みんな俺の事を褒めてくれる一方、
こいつは色々言われたことが気に食わなかったみたいで
「勉強出来てもクイズできるとは限らないでしょ」
そう反論してきた。
『勉強出来るやつはクイズもできるから』
「根拠は?」
『俺。クイ研入ってたし。なんなら高校生クイズでたことあるけど。それこそ長濱さんが参加してた年』
「え?マジ!?」
『うん。まぁ予選の最後の最後に負けちゃったけどね』
クイズは基本的に暗記物に近いからね。
知識をどれだけ知ってるかと押すべきタイミングで押せるかが勝負だからね。
『てなわけでクイズ同好会までは行かないけど一般教養を教える会みたいなものを定期的に開こうかなって思ってるんだけど、参加したい人っている?』
どうせやりたいメンバーなんていないだろうと思ってそう言ったのだが、
『お、おおほとんど全員じゃん』
力説の甲斐あったのかほとんどのメンバーが手を挙げていた。
こうして勉強会ならぬクイズ同好会の躍進は続くのであった。