月明かりに結ばれて

□守りたいもの
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「俺は元攘夷志士だ。斬首刑になったが、処刑人に救われて、今生きてる。…この事実を佐々木がどう利用してくるかわからねー。だから…」

「嫌。私は別れない。」

「結月…あのなぁ…」

「銀さんの過去がどうであったとしても、私の気持ちは変わらない。」

「俺だって気変わりしたわけじゃない。でも…」

「じゃあ、銀さんは私のこと好きなんだよね?」

「え?あぁ…そうだよ。」

「じゃあ、いいじゃない。難しいこと考えなくても…お願いだから悲しいこと言わないで。」


結月は顔を伏せ、涙が溢れてくるのを必死に抑えていた。


「結月…泣くなよ。」

「泣いてない。」

「…泣いてるじゃねーか。」


銀時は結月の頬に手を伸ばし、そっと涙を拭った。


「らしくねーな…弱気になっちまった。いつもなら何があっても俺が守るっていうとこなのにな。」

「銀さん…」

「そんな顔、されちゃーな…守るよ、何があってもな。俺の側から離れるなよ。」

「うん!」


結月は銀時の胸に飛び込んだ。銀時は抱きとめると、力強く結月を抱きしめた。


*********


「銀ちゃん帰ってこないアル。」

「そうだね。そろそろご飯の時間だよね?」

「今日の食事当番は銀ちゃんアル!ちょっと探してくるアル!定春ー!行くよー!」


神楽が戸を開けると、そこに銀時がいた。


「神楽、定春の散歩か?」

「今日、銀ちゃんが食事当番なのに帰ってこないから探しに行こうと…あ、結月ちゃんアル!」

「久しぶり。ご飯、作るね!」

「やった!結月ちゃんのご飯大好き!」


神楽と結月が中に入って行くと、新八が銀時に近づいた。


「仲直りしたんですね、よかったです!」

「別に喧嘩しちゃいねーよ。」

「とにかくよかったです。じゃあ、僕は帰るので。また明日。」

「ああ、じゃあな。」


銀時がリビングに入り、テレビを観ていると台所から楽しそうな声が響いてきた。


*
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