月明かりに結ばれて

□守りたいもの
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「万事屋なら既に家宅捜索しました。もちろん、本人の居場所はわかりません。だから聞いているんですよ。…特別な関係のあなたに。」

「…確かに銀さんと私はお付き合いしています。でも…」

「ただのお付き合いではないですよね?その指輪は彼からのものでは?」


結月は反射的に手を引くと、右手で覆った。隠すことじゃないのはわかっているが、佐々木の刺すような視線が痛かった。


「結婚も…考えてはいます。でも居場所は知りません。最後にあったのは昨日の夜で、家まで送ってもらったんです。」

「ほうほう。では、その前は何をしていたんですか?」

「何って食事したり、お風呂入ったり…特別なことは何も。」

「何も?…それは本当に?」

「…はい。」

「絶対に犯罪に加担していないと言えますか?」

「は、犯罪!?そんなことあるわけないじゃないですか。」

「なるほど。そう言い張るわけですね。…ならば…」


佐々木は制服の内ポケットから一枚の紙を取り出すと、それを広げ、テーブルの上に置いた。


「犯人蔵匿・隠避罪で…逮捕します。」

「…は、犯人…って、どういうことですか?」


佐々木は数枚の写真を並べると、その中の一枚を指差した。


「桂小太郎が万事屋に入る姿です。昨日の午後に撮影されたものですが、この男に会っていないというのですか?」

「…会いました。でも…」

「では、認めるのですね。」


佐々木は立ち上がると、結月の手に手錠をかけた。


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