月明かりに結ばれて
□光と影
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「ほらよ、お前らの給料だ。新八、こればばあに持ってけ。」
「わかりました!ちゃんとお給料がもらえるなんて、なんか感動です!」
「なんか新八の方が多いアル!」
「神楽は住み込みだろ?その分差し引いてんだよ。」
「なんか損した気分アル。」
「しょうがねぇだろ。…じゃ、俺はパチンコ行ってくるから、新八電話番よろしく。」
「え、またですか!?」
新八の非難めいた言葉を無視して、銀時はパチンコ屋へと繰り出した。パチンコ屋に行く途中、長谷川に会った。
「銀さん、また仕事ないか?」
「あー…今んとこないな。長谷川さん、あんたまだ仕事見つかんないのか?」
「俺、銀さんは仲間だと思ってたのによ。あっという間に仕事成功しちゃってさ。女の力ってのはすごいな。」
「長谷川さん…あんたにゃ嫁がいるだろ。それ、言い訳だろ。じゃ俺はパチンコ行くんで。」
ちょっと冷たかったかと銀時は考えたが、すぐにどうでもいいことだと気がつき、パチンコに興じることにした。
「銀ちゃん、まともな大人になったアルな。結月ちゃんも優しくて、お姉ちゃんができたみたいアル。」
「そうだね。銀さんも落ち着く時がきたのかな。なんか感慨深いなぁ。」
万事屋では銀時の変化を喜ぶ声が上がっていた。銀時はそれを知ってはいるが、知らないふりをしている。
元の生活に戻っても別にいいと思っている。
結月は仕事しろだのなんだのいうわけじゃない。ただ結月との未来を考えると自然と体が動いている。
(付き合ってまだ数ヶ月…気が早いのはわかってんだけどな。)
珍しくパチンコで大当たりして、お菓子を持って万事屋に戻った。
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