46の日常。

□10本目 テンテンテレレン。
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テンテンテレレン。



志田 「あ、ミコトさん、お待たせしましたっ」


『いいえー、全然待ってないよ。 入って〜』


志田 「おじゃましまーす」


招き入れたミコトは、スリッパを置いて先を歩く。


『迎え行かなくて大丈夫だった?』


志田 「大丈夫でしたよ。 もう何度も来てますからね〜」


『そっか』


リビングへ入ると、そこには既に2人が待っていた。


山下 「あ、愛佳ちゃんだ〜」


梅澤 「やっほ〜」


志田 「やほ〜」


コの字型ソファの一番端に志田が座り、ミコトはその反対へ。


『愛佳、何飲む?』


志田 「サイコソーダで」


『炭酸水ね』


志田 「はーいw」


梅澤 「ふふw」


志田 「ミコトさんノッてくれるし、しかもノるだけじゃなくて汲み取ってくれるから好きw」


山下 「あー、分かる気が…w」


『美月も前に、モーモーミルク飲みたいって言い出したもんな〜w』


山下 「言いましたねw でも、ちゃんと牛乳くれたじゃないですかw」


『まぁ、そうだけどw』


梅澤 「私、もりのヨウカン食べたいです」


『ざわ、おおきいマラサダにしときなさい』


そう言ってミコトがお皿に出したのは、シュガーレイズドとエンゼルクリーム。


志田 「ミスドじゃんw」


『や、マリエシティのマラサダショップで買いましたけど?』


志田 「w」


山下 「見た目割とにてますもんねw」


『ふふ、でしょ?w』



4人がなぜミコト宅に集まったのか、理由はただ一つ。


ポケモンをやる為だった。


1年ほど前からポケモン好きの4人で集まって、ただひたすら話をしながらゲームをするだけの集まり。


たまに西野が来たりと、基本ミコトの家で集まっていた。


とくに先輩後輩無く、ただのポケモンマスターとして←



『でんちゃんちょっと遅れるってさー』


志田 「あ、そうなんですか?」


『うんー。 山手線逆回り乗って、暫く気づかなかったらしい』


山下 「w」


梅澤 「本当にそんな事する人いるんですねw」


『ね、割とびっくり。 フィクションだと思ってたけど、まさかノンフィクションだとは』


志田 「ぺーもやってましたよ。 間違えましたってガチ凹みしてたけどw」


『あー、やりそう。 なーことかもやりそうだな』


志田 「割としっかりしてますけどね、たまに抜けてるからw」


『ふふw まぁ、遅刻まで行かなければね。 大丈夫だよ』


梅澤 「ミコトさん遅刻とか絶対なさそう」


『………』


山下 「え?w」


『一回だけ、とんでもなく遅刻した事ある…』


志田 「えー! びっくり!」


梅澤 「いつ?」


『四年位前かな? イベントに2時間遅刻した』


山下 「へー…寝坊ですか?」


『あーー………うん、ほぼ寝坊w』


志田 「ほぼ?w」


『30分位寝過ごしちゃってさ。 一応間に合う時間だったんだけど、その30分のせいで事故に巻き込まれてしまい…結果2時間の、遅刻…』


梅澤 「あー、それはしょうがないんじゃないですか?w」


『でも、30分寝過ごさなければ余裕で間に合ってたからさー。 不覚った』


志田 「朝弱いんですか?」


『いや、全然。 むしろあまり寝なくて大丈夫』


山下 「あ、それ聞いたことあります」


志田 「そうなの?」


山下 「うん! なんか、ミコトさんショートスリーパーだって」


『そうなんす。 中学生位からショートスリーパーになったんだよね』


梅澤 「何時間位ですか?」


『基本3〜4時間くらいかな』


志田 「やばーw そんなの耐えられない…w」


『あははw たまに心配されるけど、それでも全然寝不足とかじゃないから平気なんだよね』


梅澤 「健康なら良いですけど…」


『人より多くポケモンの厳選が出来る』


志田 「そこ?w」


『重要だよ! 色違いとかも狙える!』


山下 「あははw」








楓 「あ、ソレキイテナイ」


『私のポッチャマ、何故かめっちゃ避けるからね。 ほぼ当たらんもん』


楓 「ソンナ…」


『ふふw 遅れて来た子に手加減なしやで』


楓 「!」


『かかってきなさい』


楓 「マケナイ」




志田 「いつにも増して棒読みだけどw」


梅澤 「これまだ良い方じゃない?w」


山下 「かもw」




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