46の日常。

□4本目 良い悪い。
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7月某日。


気温 38度。


『バカだ…バカなんだよ…』


西野 「なにブツブツ言っとるん?」


『この暑さについて』


西野 「あぁw ほんま暑いの苦手やなぁ」


『この暑さまで行ったら苦手とか得意とかっ次元じゃない…』


西野 「確かに。 さすがに暑過ぎて…」


『しかも京都って…盆地だよ盆地』


西野 「盆地?」


『夏暑くて冬寒いっていう化け物みたいな地形のこと』


西野 「あははw」


「すみませんお待たせしました〜、宇治金時です」


『にゃす』


西野 「にゃす?」


『待ってました!』


西野 「なんやそれw」


『ほら、食べよ』


西野 「うん」


『いただきます』


西野 「はい、いただきます」


2人が居るのは京都のとある有名な和菓子屋。


夏には宇治金時を求めて来る人が大勢いるとか。


なぜ2人がそんな所にいるのかというと、撮影が急遽バラしになってしまったのだ。


その為に2人は暇を持て余し、スマホで調べて美味しいかき氷を食べに来たのだ。


『ん〜、生き返る』


西野 「美味しいなぁ」


『ここにして良かったね』


西野 「うん。 あ、この曲…」


BGMとして掛けてれている優先から二人セゾンが流れはじめた。


『ん、二人セゾンのサビ前が凄く好き』


西野 「あぁ、太陽が登って来るまでに〜とこやんな?」


『うん。 あそこ凄く好きなんだよね』


西野 「仮歌の時から言うとったもんなぁ、これヤバイってw」


『サイレントマジョリティーとは全く別物の曲が出来て来て、鳥肌立ったもん』


西野 「確か、今話したい誰かがいるの時もそう言うとったよなぁ?」


『あれも、私的神曲に即認定したわー』


西野 「MVもめっちゃ褒めてくれとったもんなぁ」


『あの七瀬可愛すぎて誇張無しに50回は観たと思う』


西野 「ふふ//w」


『お前、可愛すぎんだよ』


そう言ってかき氷を食べるミコトに対し、本気で照れてしまい顔を伏せる西野。


『どした? アイスクリーム頭痛?』


西野 「そうやないけど…なんやろな」


『はは、なにそれw』


西野 「ミコトって、欅ちゃんの推しメンって誰なん?」


『1人だけ?』


西野 「んー…うん、1人やったら?」


『多分…梨加か理佐』


西野 「あー、この前も握手会行ったんやろ?」


『釣られたわ』


西野 「ふふw じゃあ、もしもやで?」


『ん』


西野 「よくあるあれやけど、例えばミコトとななと梨加ちゃんと船に乗っとって、それが沈没してしまうやん」


『あー、救助船に2人しか乗れません的な?』


西野 「うん」


『なんとか3人生きる術を探す。 どうしても無理だってなったら、2人を乗せて私は泳ぐかな』


西野 「泳ぐん?w」


『割と水泳得意だったし? その3人の中で1番生き残れそうなの私だし…2人ともサバイバル能力とか皆無そうじゃん』


西野 「まぁ……うんw」


『あ、そうだ。 そうだそうだ…』


西野 「なになに、どうしたん?」


『いや、船で思い出したんだけど。 今新しいイベント組んでて』


西野 「船に関係あるん?」


『ナイトクルーズとかあるじゃん? かなり少ない人数にはなっちゃうとは思うんだけど、船借りてライブとこしたいなぁって』


西野 「へ〜」


『でも、船酔いする可能性高いからもう諦めたけど』


西野 「決断はやいなぁw」


『うん、即断即決w グダグダ悩んでもしょうがないからね〜』


西野 「ほんま、さっぱりしとるな」


『YES』


西野 「この後どうするん?」


『どうしよっか。 明日は夕方から東京だし今のうちに帰っても良いんだけど』


西野 「うーん……」


『にゃー、ニャンちゅう線でてるよ?』


西野 「ニャンちゅう線?」


『うん、このほっぺのとこ』


そう言ってミコトは西野のほっぺを指差す。


西野 「えー、分からん」


『ふふ、可愛い』


西野 「ふーん//」




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