THE WORLD

□END OF THE WORLD
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「空を穿て! ミラージュサイン!」


「我に楯突く全ての物に鉄槌を! グランドクロス!」


「地よ 空よ 海よ 力を解き放て! グルーブライン!」


《グガァァァァァァァァァァ…!》


三方向から魔法を受けた魔獣は、苦しみながら息絶えた。


「はぁ、はぁ、はぁ……よし…!」


「ふぅ……討伐完了やな」


「っ、伊織先生! 私達、ライセンス上がりますか!?」


『はぁ………お前ら、いつになったら詠唱無しで魔法使えるようになるんだよ』


「あ、それは……」


『まず、嶺奈。 お前はそもそも魔法の威力が低すぎる。 もっと力あげないと、いつか痛い目見るぞ。 今回の魔獣を狩れたのだって、他の2人の力が大きかった事を忘れるな』


一色 「はい…」


『エミリー。 気付いてるかどうかは知らないけど、お前の放った魔法の3割は魔獣に当たらなかった。 威力があっても当てられなきゃ意味がない。あんなに大きな魔獣になら、ほぼ100%の確率で当てられなきゃ駄目だ』


山下 「っ……」


『最後に紗英。 威力も命中率も消費魔力も、全てが平均より少し上だった。 ただし、それだけだ。 まだ、長けてる物やずば抜けている物が足りない』


村瀬 「足りない…もの……」


『嶺奈はG級、エミリーはE級、紗英はD級、現状維持だな』


「………」


横山 「……まぁ、しゃあないわ。 ライセンスは上がらへんかったけど、3人でやれば討伐レベル18の魔獣が狩れるって事が分かっただけでも収穫や。 この試験は申請して承認されればいつだって出来るんや。 また、頑張ろな」


「…はい」






時は新西暦53年。


世には魔術が栄え、魔法を使える者たちが五分の一を占める世界。


その中にある、超の上に更に超が五個付いてもおかしくないほどのエリート校。


それが、世立・UZA魔術高等学校なのだ。


神々の王ゼウス率いるZEUTHがUZAとその姉妹校であるRIVERを壊滅させ世界を滅ぼそうとした戦い。


世間ではWORLD WARと呼ばれている。


犠牲を出しながらもそれを退けたUZAとRIVERの面々。


その大戦から5年以上が経ち、世界は平和を取り戻していた。


しかし、次なる危険が迫っている事を、この時はまだ誰も知らなかった。
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