THE WORLD

□THE WORLD
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『つーか、なんでこんなに暗いんだ?』


横山 「このあたり一帯、分厚い雲に覆われとるんやろなぁ」


『なるほどな……有華!』


増田 「なんや?」


『ちょっと、2人のこと頼む』


増田 「あぁ、任せとき」


横山 「どこ行くん?」


『ちょっと、この雲晴らしてくる』


伊織はそう呟きテレポートで校舎まで。


『麻友!』


麻友 「あ、伊織君!」


『この雲、晴らせるか?』


麻友 「それが、さっきからやってるんだけど全然晴れないの…多分、これは雲じゃない」


『やっぱりか…』


麻友 「やっぱりって?」


『あの雲から、何か嫌な感じが伝わってくる』


麻友 「嫌な感じ……」


『あれの正体分かるか?』


麻友 「多分、誰かが意図的に出してるものだと思う。ただ、雲や霧みたいに自然界にある物じゃないのは確か」


『そうか』


麻友 「これ、ZEUTHにメリットでもあるのかな…」


『いや、それは分からない』


柏木 「誰かが意図的に出してるのなら、その術者を見つければいいんじゃない?」


宮澤 「さっすがゆきりん、冴えてるねぇ〜」


柏木 「ふふ」


『いちゃいちゃいちゃいちゃ…』


「してないから!」


麻友 「www」


『まぁいいや。佐江、真那どこにいるか分かるか?』


宮澤 「確か、アストラルガーデンに居るって言ってたよ!」


『了解。ちょっと行ってくる』


そういった伊織は、すぐにアストラルガーデンへ飛んだ。




RIVER魔術高等学校 特別保護区域 アストラルガーデン。


玲奈&愛李 「シエル・サンクチュアリ!!」


2人がそう唱えると、周りにいる魔獣が光に包まれながら消滅していく。


実絵子 「レビン・コロナ!」


真那 「ヘイル・ダイヤモンドダスト!」


玲奈 「ふ、2人とも久しぶり〜!」


古川 「はい、玲奈さん落ち着きましょうね〜」


久しぶりに会った2人にキュンキュンな玲奈だが、古川になだめられる。


真那 「っ、誰か来る!!」


真那がそう言うと身構える3人だが、そこに現れたのは伊織だった。


玲奈 「あ、伊織!」


『玲奈、愛李、大丈夫か』


古川 「うん、大丈夫」


『真那も姉さんも、久しぶりだな』


真那 「うん、久しぶりだね」


実絵子 「確か、前回のフェス以来かな?」


『あぁ、そうだな。 まぁ、久しぶりの再会に時間割きたいけど、そうはいかないんだ。真那、頼みがある』


真那 「なに?」


『このあたり一帯を覆ってるのは、誰かが意図的に出してる魔法だって事が分かった。その術者を探したい』


真那 「ん、了解。ちょっと、静かにしててね」


真那はそう言うと、目を閉じ集中して魔法を唱える。


真那 「……………………いた」


『どこだ?』


真那 「ここから東南に32キロの所」


『他に誰か居るか?』


真那 「今の所は見えないけど……ただ、その方向に向かってる人間が2人」


『ありがとな』


玲奈 「行くの?」


『あぁ。おそらく、そいつが根源だ。原因は、根元から断ち切らないとな』


古川 「気を付けて」


『ありがと』


実絵子 「何かあったら、言ってね。私達も、行くから」


『あぁ、よろしくな』


伊織はそう言うと、一つのびをする。


『よし。リィ!』


伊織がそう呼ぶと、異空間から現れる白狼。


白狼 「今度は何だ?」


『ここから東南に25キロ、そこまで頼む』


白狼 「はいよ」


『じゃあ、私行ってくるから。4人とも、少し魔力回復したら校舎の方に行きな』


古川 「はい、分かりした」


玲奈 「きをつけてね?」


『おう。行ってくる』
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