THE WORLD

□THE WORLD
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NH大陸は商業が栄えていて、人口や街の規模だけで言ったら、AS大陸を明らかに上回っている。


NH大陸の大きさは、AS大陸の倍ほど。


そして、そのNH大陸にある魔術学校の中で、1番の成績、実力を備えるのがRIVER魔術高等学校である。


しかし、数時間前急に攻めてきたZEUTHとの戦闘は、少し厳しいものとなっていた。


宮澤 「才加!!UZA校はいつ頃来るって!?」


才加 「まだ分からない!でも連絡してから6時間位経ってる!もうちょっとの辛抱だ!」


宮澤 「ったく、まさかこんな苦戦するとは…」


才加 「しょうがないでしょ。まさか、あんな夜中に来るなんて思ってなかった…」


実際、ZEUTHはUZAに対してのアクションしか起こしてこなかった。


それなのに、急にRIVERへの侵攻。


さらには、ZEUTHが侵攻をはじめたのが夜も更けた午前2時。


そこにいきなりの攻撃で、校舎の半分は壊されてしまった。


更に、校舎の倒壊で負傷した生徒や教師も多数いる為、RIVERは防戦一方となっていた。


宮澤 「スコッピオ・ソード!!」


才加 「ティエラ・ブレイク!!」


2人は、大勢の魔獣に囲まれながらも、背中を合わせて戦う。


才加 「佐江!」


宮澤 「了解!」


宮澤は、秋元に名前を呼ばれただけで反応する。


2人 「アルバ・ブレイズ!!」


2人がそう唱えると、周りにいる魔獣達が激しく燃え盛る。




朱里 「あの2人…凄すぎる…!」


田野 「2人でやる合成魔法を、詠唱もなく一瞬で……」


壊れかけている校舎の窓から宮澤と秋元の戦いを見ている2人の元へたこ焼きを持って近づく人物が。


増田 「あれが、ツインタワーや」


朱里 「あ、有華さん!」


田野 「もう動いて平気なんですか…?」


増田 「なんの問題もあらへんよ。たこ焼き食うたら一発で全快や」


梅田 「たこ焼きじゃなくて、私に感謝して貰っても?w」


増田 「もちろんっ!回復魔法ありがとおな」


梅田 「いえいえ〜♪」


増田 「ふぁ、あつあつっ」


たこ焼きを頬張るが、かなり熱かった模様。


増田 「はふはふ、あふい」


梅田 「もう、すこし冷ましてから食べなさいよw」


増田 「熱いうちに食うんが、たこ焼きへの礼儀や」


朱里 「……そうなの?」


田野 「いや、私に聞かれても……」


増田 「ま、とりあえず…全快したから、あの2人とチェンジしてくるわ」


そう言って五階の窓から飛び降り、秋元と宮澤のすぐ近くに着地する。


宮澤 「あ、有華!」


才加 「怪我は?」


増田 「かんっぺきに治った。魔力も満タンやし、チェンジや」


宮澤 「でも…」


増田 「まぁまぁまぁまぁ、任せとき!」


才加 「ふふ…じゃあ、うちらも魔力回復させたらすぐ来るから!」


宮澤 「ちょっと待っててね!」


そう言って2人は魔獣の間を抜けて校舎の方へ。


増田 「さーて、うちらの大事な校舎壊しよって…本気でしばく!」




宮澤 「才加、ちょっと待って!」


才加 「ん、どうした?」


校舎まで走っていた2人だったが、宮澤が何かを発見して止まる。


宮澤 「あそこ!」


宮澤が指差す方を見ると、そこには魔獣に囲まれた1年が。


才加 「ヤバい!速く行くぞ!」


宮澤 「うん!!」


2人は、魔獣に囲まれている1年の元へと走る。


才加 「ゲイル・ブラスト!」


宮澤 「インフェルノ!」


2人は、走りながら魔獣に魔法を当てる。


才加 「大丈夫か!?」


「は、はい…すみません…」


宮澤 「いや〜、気にすることないって!」


才加 「立てる?」


「ち、ちょっと無理みたいです…」


そう言う1年の足は、怪我して血が出ていた。


宮澤 「よし、じゃあおんぶしてあげるから!乗って?」


「え、そんな!悪いです!」


宮澤 「いいからいいから〜♪」


才加 「こいつ、可愛い女の子が好きだから」


宮澤 「ちょ、その言い方は誤解を招くからやめてよ!w」


「ふふ…w」


宮澤 「大丈夫だから、乗って?」


「はい、失礼します」


宮澤は1年をおんぶする。


才加 「よし、行こう」


そう言って立ち上がると、周りには再び魔獣が。


宮澤 「く、こいつらうじゃうじゃ沸いてきやがって…!」


才加 「応戦するしかないだろ…!」


そうは言っているが、2人ともかなり魔力が少なくなっている。


人を庇いながら戦うのは、かなり厳しい。


宮澤 「大丈夫だから、心配しないでね」


「は…はい……」


魔獣は、一斉に3人に襲いかかってくる。


才加が前に立ち、手を翳し魔法を唱えようとすると、3人の頭上から声が聞こえた。


『エビル・ジェノサイド』


そして、3人の周りにいた魔獣が、1匹残らず地面に現れた闇へと消えていった。
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