風の歌姫(夢幻の砂時計)

□大砲が欲しい!!
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 時の砂にも凄い力があるんだなぁ……でも、それって持っている人の願いを叶えるようなものだよね。

 時の砂について考えていると、隣にいたシーワンが口を開いた。


「今後も倒した魔物が時の砂を持っていればそれを集めるじゃ。砂があればあるほど、より長い間効果が続くようになるからのぅ」

「そうなんだ……」

「この神殿で手に入れた海図は、封印されていた精霊のいる場所を示すものであったな。と、なれば残る2つの精霊の封印されている場所も……」


 私はちょうど下にある神殿を見て言う。


「この神殿のどこかに、手がかりがあると見て間違いない」


 それを聞いて、リンクはスタコラサッサと下にある入り口に入って行った。ポツンと突っ立っていると、ラインバックの口が開く。


「そう言えば、リュア。お前はついて行かないのか?」


 そう言われた私は頭を手で支えてからラインバックを見て言った。

 こいつ……本当に大人なのかな……?


「時の砂や夢幻の砂時計がもうないのに入って行けると思う?」


 ラインバックに言うと、横からシーワンが会話に入ってきた。


「彼女の言う通りじゃ。夢幻の砂時計はリンクが持っていった1つしか無いのじゃ。どこかで命を吸われないように何かをするまでは、リンクとシエラに任せた方がいい」

「それに……リンクが困った時は、これを使えば良いしね」


 私はあの時、テトラから貰った石をポケットから出して見る。あの時と変わらない輝きがある。ラインバックはこれを見て不思議そうな顔をしていた。


「なんだその石? それでリンクが迷った時に、助ける事が出来んのか?」


 私はラインバックを見て頷いた。持っている石が勝手に浮かぶ。ラインバックが宙に浮いている石に見とれている時に、私が石について説明をする。


「この石は幽霊船に拐われた親友がくれたものだよ……材料はシーカーストーンで作られている。これさえ使えば、離れてたってどこに至って相手の行動が分かるの」


 最近はあまり使っていなかったけど、これからは役に立ちそう。私はこの石……別名、海賊のお守りを使ってリンク達の行動を見た。

 どうやら、ファントムが2体いる部屋で悩んでいるらしい。
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