風の歌姫(夢幻の砂時計)

□大砲が欲しい!!
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 私が目を覚ますと、ベッドの上にいる。少し寝ぼけててぼーっとする。ベッドから降りて、部屋から出る。リビングに着くと、ラインバックが料理を作っている。


「……おはよぉーラインバック……」


 私の声に気がついたラインバックが振り返ってこちらを見る。


「リュアか…おはよう。それよりも、リンクを見なかったか?」

「…………見てないけど……どうして?」


 ラインバックに聞いてみると、顎に手を当てて悩みこんでいる。え? いったいなにがおきてんの?


「実は俺が起きてから、お前の部屋以外見たがどこにも居なかったんだ」


 その事を聞いて、私は完全に目を覚ます。リンクが……いない?


「本当に……? それならいったいどこにいるってゆうの?」

「さーな?」


 すると、昨日助けたリーフが飛んできた。リーフが私の周りで飛ぶ。


「リンクなら2人が起きる前に、大砲を取りに行ったんだよ」

「そうなの? 教えてくれてありがとうリーフ。でもどうして……?」


 リーフに聞いてみるが、その事はリーフでも分からないらしい。


「それより、リュアはちゃんと服着てくれる?」


 いきなりリーフが私の服装についてふれる。ラインバックでさえスルーしてくれたのに!

 因みに今の服装は、チューブトップブラの上に借りた長袖のTシャツにパンツという変な姿である。


「……リンクが帰ってくる前に服着ろよな」

「んー……。わかったー……」


 服を着る為にリビングから出て部屋に戻る。紫のジャケットを着てスカートを履く。下ろしていた髪の毛を結んでお団子にする。そして髪飾りを着けて部屋を出る。


「あ、リュアおはよう!」


 反対側に寄りかかっているリンクが私に挨拶をする。


「あ、リンク……おはよう! それで大砲貰えた?」

「あぁ! それじゃ早くテトラを助けに行こう!」


 再びリビングに戻って来ると、料理が出来ていている。


「来たな! 早く食べて行くぞ!」

「おぉー!! 今日もラインバックの料理は美味しそーだね! いただきまーす!」


 私は急いで椅子に座り、朝食を食べる。


「おい駆け抜けとかズルいぞ! いただきます!」


 そう言ったリンクも椅子に座ってご飯を食べ始める。また、新しい朝が来た。

 朝食を食べ終わり船を出航させて大砲で岩を壊す。すると、怪しい雰囲気になってきた。


「ねぇ、あれ! 幽霊船じゃない?」


 前方に見えたのは、テトラがいるあの幽霊船。


「……」

「やっと見つけたぜ!」

「あれが噂の幽霊船だ……ようやくお目にかかれたぜ! ここであったが100年目だ。追うぜ! さっさと追いついてお宝頂くぞ!」


 私達の目的が変わり、幽霊船を追うことが優先になる。その幽霊船を追いかけていると……。


「……あれ? 霧が濃くなった……?」

「気をつけて行かねぇーとな」


 霧が濃くなり、周りが見えずらくなっている。


「とりあえず、幽霊船が見える限り追いかけるよ!」


 そう思っていたが、途中で更に霧が濃くなってしまい周りが見えなくなっていた。

 霧が少し薄くなって来たと思えば、北西マップの左下の所に戻されてしまっている。ラインバックが私達のところへ来る。


「おろろろ? いつの間にこんなところに……こいつぁ、まさか……幽霊船の仕業か?」

「幽霊船の仕業?」


 リンクがラインバックに聞いてみる。ラインバックが思い出したかのように言う。


「そういや、聞いたことがある。幽霊船は普段、やっべェ霧の中にいて、その霧は謎の魔力で船を惑わせるってよ……。ここはひとまず戻ろうぜ! どっかその辺のの島を回って霧をどうするかする方法、知っているヤツを探してみよう」

「それならここの島でいいんじゃない?」


 私は地図を見て今いるところで1番島に近いモルデ島を指差す。


「そうだな! ラインバック、動かしてくれ」

「わーってるから! ちょっと待ってろ」


 ラインバックが戻ると、船は動き出した。途中、なんか爆弾樽が沢山あったんだけど……。


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