風の歌姫(夢幻の砂時計)

□大砲が欲しい!!
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 俺は今、フォースを集めているんだけどファントムが鍵を持っているためどうすることもできず聖域にいた。


「どうするの?」


 シエラにも考えているが、なにもいい作戦が出てこない。


「うわっ!?」


 すると、ポケットに入れていたあるものがいきなり震えてびっくりする。


「どうしたのリンク?」


 俺は初めて魔獣島に行った時にテトラから渡された物を取り出す。


「ヘイ! リンク〜? 今、困ってるでしょ?」


 俺を呼んだのは、まぎれもなくリュアだ。


「うん。そうなんだ。実は、ファントムが鍵を持っていて……」


「なるほど! なら、ファントムを穴に落としてしまえばいいんだよ! そういう仕掛け……その部屋にない?」


 リュアの言葉を聞いて1つ、思い浮かぶことがあった。1体のファントムがグルグル回っているあの高台だな。


「私なら、高いとこから見下ろしてタイミングよくスイッチを押すよ。まあ、私は海賊のお守りでマップは把握してるから。それじゃ!」


 良かった……リュアと同じ考えだった。声が聞こえなくなると、石が光り輝く事をやめた。


「リュアのヒントをもとにそのような場所を探しましょ!」


 俺はリュアの助言のおかげで、ファントムから鍵を取ってフォースを見つけれた。

 フォースを台座にはめると、扉が開く。俺達は、新しい海図を見つけることが出来た。


「新しい海図だね! 後でちゃんとお礼を言わないとね!」

「あぁ! そうだな!」


 俺達は青い光りに入って出入口まで戻って来る。















 私は今、ラインバックの船の中にいる。助言を終えた後、無事に戻って来たリンク。なぜがラインバックがどこかへ出かけていたので、本を読んでいた。


「ラインバック遅いな……」


 外にいるリンクはずっと空を見ている。再び本に目を通そうとすると、ラインバックが戻って来て、船が出航する。

 私は船の中から出て外を見ると、夕陽で綺麗だった。それを見た私は、リンクのところへ行こうとする。


「きゃっ!? な、なに!?」


 竜巻が現れてメルカ島の近くに吹き飛ばされていた。船の中からラインバックが出てきて私達の方へ顔を出して言う。


「ふぅーっ! えらい目にあったな」

「どうやら、あの辺から北の海域に行くのちょっとムリそうだ」


 私はため息をついてから言う。


「面倒だけど、他のルートを通るしかないみたいだね」


 仕方なく、地図を見て岩がたくさん並んでいるところの隙間から行こうとしたら、明らかに色の違う岩で塞がれていた。


「オイオイ、リンク! 前をよく見ろよ。このまま進んだら、岩に突っ込んでいたい目見るだけだぜ。大砲でもなけりゃぶっこわすのは無理だろありゃ」


 コイツの話し方だと、この船には大砲がないみたいだ。


「大砲島にいるジャンク屋、エドの奴だったらその手の事に詳しそうだが……まっ、いつまでもここにいても仕方ねぇ。引き返そうぜ!」


 私達の現在の目的地はエドがいる大砲島に変わる。大砲島に着いて階段を上ると、ポストの上に誰かがいる。

 リンクと顔を見合わせてからその人を素通りしようとしたが、話掛けられる。


「どうもどうも! こんちわーっす! 僕はまあ、名乗るほどの者じゃないんだけど、郵便配達を生業にしているしがない男。人呼んで……ポストマンさ!」


 赤い帽子に、神話の様な服……そして背中に羽を着けた男はポストマンと名乗った。


「あなた方のお名前は……」

「私がリュアで……」

「俺はリンク」

「はいはい……リンクさんとリュアさんだね。2人への手もいつか届ける事になると思うんだけど、その時はパチンコなんかで打ち落としたりしないでね。ハンコとかは認印でいいからね。よろしくね。ではでは……サラバ!」


 そういってポストマンは背中に着いている羽で跳んで行った。私は、ポストマンが現れてから飛んでどこかに行くまで、ずっっと口が空いていた。
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