風の歌姫(夢幻の砂時計)

□プロローグ
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 シエラと協力して剣をゲットしたので愛しのリュアに向かってどや顔をする。きっと呆れ顔しながらも、笑顔を見せてくれるに違いない!


「やったぜ、リュア! さぁ行こう!」


 俺がそう言って後ろを見ながら言うが沈黙が続く。あれ? よく見ると、リュアの姿が何処にもなかった。


「し、シエラ? もしかして……リュアがいなかったの気づいた?」


 まさかと思いながらもシエラに聞いてみる。


「あれ!? リュアがいない! 静かだなぁって思っていたけど!!」


 このままじゃリュアが危ない! 急いで戻らないと! と、思ったのも束の間。さっきの場所に戻ると、木や草が斬られていた。


「もしかして、リュアって元から剣を持っていたの?」


 俺はシエラを見て頷く。俺はリュアの事を自慢げに話す。


「リュアは常に双剣を装備しているんだ。あんな可愛い顔してだ! リュア可愛いよリュア。それに、リュアの太ももはふにふにしてて気持ちいいんだ! 海に落ちる前に膝枕してもらっていたけどすごく居心地良かったんだ! 枕は一生あれでいい位に!」

「もう、いいよ。お腹いっぱい。リンクがどれくらいリュアの事が好きなのかわかったから」


 そういってヒラヒラとあちこちを飛ぶシエラを連れていって洞窟の中に入る。謎解きをするかと思いきや、すでに扉は開いていた。洞窟から出る所まで全ての扉が。


「リュアが先に解いてくれたのかも!」

「シエラ急ぐぞ! リュアが心配だ!」


 それから俺達はいろんな人の話を聞いて、海王の神殿の中に入る。
 

 そこには愛しのリュアがいた。俺は嬉しくなってリュアに抱き着いた。案の定、リュアは驚いていた。

 最近はびっくりしやすくなったリュアが可愛い!



















「それじゃ、気を取り直して……耳の穴かっぽじてよく聞けよ!」


 ラインバックに言われた瞬間いきなり誰かに抱き着かれてびっくりする。私が見ると緑衣。これは絶対にリンクだ。


「リ、リンク!?」


 リンクが抱きしめるのをやめて私の肩を思いっ切り掴む。ちょっと待てリンク。こっちは素肌だから結構痛いんだよ! そんな事お構い無しなリンク。


「勝手に離れちゃダメだ! これから俺から離れる時は、ちゃんと言ってくれ!」

「あ、はい」

「ゴッホン!」


 あ……すっかりラインバックの事をすっかり忘れてた。


「ここに閉じ込められちまって俺様はヒジョーに困っている! 本来ならチャチャっと脱出出来るところだが……足をくじいて動けネェんだ。悪いが助けてくれネェか?」


 困っている人を助けるのが基本!ここはもちろんハイを選ぶ。


「いい……」
「いやだ!」


 いいよ! といいかけた瞬間にリンクが被せてきた。


「なにっ!? おいコラ! ちょっと待て! こんだけ頭を下げてるんだ。助けてくれたっていいだろ?」


 わ、私はいいんだけどな……もう1回言おう……。


「いい……」
「いやだ!」

「リ、リンクゥ!!」


 どうしてそんなに断りたいの!? 訳がわからないよ!


「オマエ……血も涙もネェな……なぁ減るもんじゃネェし、助けてくれたっていいだろ?」


 さ、さすがに今度はいいよね?


「いいよ!」
「……」


 こ、今度は黙ったよ! この人怖いんだけど!? さすがにラインバックも安心したのか話を進める。


「そうかい助かるぜ! それじゃあよ……このいまいましいトゲトゲをどうにかしてくれ! きっとどこかにこの罠な解く仕掛けがあるはずだ!」


 すると、シエラが激しく飛ぶ。


「わかったわラインバック! ちょっとの間、そこで待っててね。ようし! リンク、リュア助け出してあげましょ!」


 シエラがラインバックっていうならこの人で間違いないね。
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