short(dream)

□私の王子様【大野智】
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「うん、じゃあ後でね。はーい。」

「後でね」…?

「翔くん?」

「うん。」

「これから会うの?」

「うん。」

「うん」としか言わない智くんに少しイラッとする。

しかも久々の休日なのに私と過ごしてくれないの…?

「なんでそんな顔するの。俺だって遊びにくらいいくよ。もー、めんどくさいなー。」

むすっと不貞腐れた顔をしていたからか、智くんは私に対してまたいつもの「めんどくさい。」を吐き捨てた。

「もう…知らない。早く外でてってよ!!翔くんとでもイチャイチャしてろ!」

私は寝室に戻り、思い切り扉を閉めた。




「…ほんとに行っちゃった。」

二度寝してしまった私がおきた頃には、彼の姿はすでになかった。

ソファーに脱ぎ捨てられたパジャマを見て、はぁと溜息をつく。

昨日は彼の休みが楽しみで、どこか出かけるところなんて思って色々検索していたのに。

智くんにとって、私の優先順位はメンバーより下。

それはまだ分かるけど、今の智くんはからしたら…

一番優先順位は下だろう。

考えているだけで泣けてくる。

涙が止まらない。

智くん、あなたのせいだよ。

あなたのせいで私はこんなに辛いんだよ。

慰めてよ。

智くんが私を泣かせたんだよ…。



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