long(dream)

□〜five colors memories〜
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二宮目線


翔ちゃんと芽瑠を残し、他の3人と俺はリビングから離れる。

「結局話って何?」

「見てれば分かる。」

「どういう事?」

リビングへのドアを少し開け、中にいる翔ちゃんと芽瑠が見えるようにする。

2人からしたら背後にいるわけだからきっと気付かない。

何となくだけど、今日この瞬間あの2人の中で何かが変わって、発展していく気がする。

あんだけ遊園地で後押ししたからね。
芽瑠もきっとやってくれるでしょう。

「ニノ、あの2人なんかあったの?」

「ん、あぁちょっとね。」

「翔くん泣いてねーか?俺たちも行った方が…」

ドアを開けようとする松潤の腕を掴み、「黙って見てて」という。

「あ…」

相葉ちゃんの声に、リビングを見ると芽瑠が翔ちゃんを抱きしめる姿が見える。
そこに翔ちゃんも抱きしめ返す。



…うまくいったんだね。
芽瑠、よかったね。



気まずそうに、相葉ちゃんと松潤が俺のことを見るけど、俺は平然とした顔をした。

「ニノ、いいの⁈あのままだとあの2人…」

「何があっても惚れさせるんじゃなかったのかよ⁈」

そのつもりだったよ。

「うん、いいの。俺、芽瑠が笑ってればいいから。それにきっと…翔ちゃんもこれから変わっていけるんじゃないかな。俺たちが大好きなあのキラキラした翔ちゃんに。」

栞のことで止まっていた翔ちゃんの時間。
きっと今動き出したから。

相葉ちゃんと松潤は目を合わせて、俺をヘッドロックして固めた。

「ちょ、な、なに。何ですか。」

「かっけーじゃん、ニノ。」

松潤の言葉に、少し涙腺が緩んでいくような気がした。

あーあ、俺だって諦めたくなかったよ。

「ニノのくせに〜」

「うるさい、あなたには何も言われたくないです。」

「ひどい!」と相葉ちゃんは言い、それが可笑しくて笑った。

あ、そういえば…

「大野さん、俺がこのために2人きりにしてた事分かってたよね?さすがだね。」

先程、一番最初にリビングを出てくれたのはリーダーだった。

「ほえ?俺、ニノから遊園地の感想が聞けると思ってたんだけど…翔ちゃんには話すの悪いから移動したのかと…」

全く分かってませんでした。

「なんだよそれ!」

リーダーの発言に場も和む。

「みんな、ありがと。」

そっと3人にお礼を言う。
ま、リーダーはなにも知らないかもだけど。

「さーて、俺たちは寝るか。これからについてはまた明日だな。」

「うん!そだね!」

各自寝室に戻っていく。


俺は最後に向かう前に、チラッと2人のことを見た。

「頑張れ」

小さくそう呟いた。




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