長太郎受けメイン

□隠し味の媚薬
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暑さで溶けてしまうんじゃないか、と言いたくなるくらい、日差しが容赦無く照りつける夏の日。
俺……滝萩之介は、自宅に可愛い後輩の鳳長太郎を呼び出し、共に夏休みの課題に取り組む最中です。

「鳳、そこ間違えてるよ」
「えっ、どこですか?」
「嘘。合ってるよ。鳳は勉強も出来るんだね」
「いやぁ、そんな……」

机を挟んで、目の前に座る鳳。
先輩の俺から褒められて、鳳は照れくさそうに微笑む。




──可愛いっっっ……!!!!




みんなには分からないだろうね、この状況、俺が今どれくらい興奮しているのか……。
地道にコツコツと好感度を上げて、積極的にかつ厚かましくならないよう、慎重に仲良くなって、そしてついに、ついに家に招くことが出来たんだ。

鳳は優しいから、最初っから先輩の言うことなら聞いていたと思うよ。でも、それじゃダメ。
仲良くなったからこそ、意味があるんだ。

「そろそろジュース無くなりそうだね。何が飲みたい?なんでも言って」
「うーん……、あ、りんごジュースが飲みたいです」
「分かった、入れてくるね」
「ありがとうございます」

鳳の近くに置いてあった、オレンジジュースの入ったコップを回収して、部屋を出る。
この日のために、ジュース屋さんでも開くのかってくらい、飲み物を用意しておいた。なんて準備万端な俺。
キッチンにて、冷蔵庫から取り出したりんごジュースをコップに注ぎ、最後に……。

隠し味の、媚薬♡

好奇心からネットで買ってしまった、媚薬。
こういうものは、だいたい効果がないことが殆どみたいだけど、ちょっと気になるから、ね?
効けば嬉しいし、効かなかったら、可愛い後輩の飲み物に媚薬を入れる行動に、背徳感を感じて興奮してお終いという事で。
俺ってほんとに、とんでもない男だなぁと思いながら、鳳が待つ部屋へ戻る。

「おまたせ。はい」
「ありがとうございますっ」

嬉しそうにコップを受け取る鳳の顔……なんて可愛いんだろう。
ずっとじっくり見つめていたいくらいの愛らしい顔に、俺はいつもクラクラしている。
ぜーんぶ、可愛い鳳が悪いんだけどね。

今日のノルマは、課題を終わらせることでも、更に仲良くなることでもない。
あわよくば、鳳といやらしい雰囲気にまで持っていけたら、それで百点。
と言っても、まだ外は明るいから、そんな雰囲気にはならないかな。

練習後に呼び出したから、制服のままの鳳。
はぁ……、鳳が着ると、どんな服でも似合うんだろうなぁ。制服ですらバッチリ決まってるんだから、色んな服を仕立ててあげたい。
──目の前で先輩が、そんなことを考えているとは思わないだろうね。
難しい問題で詰まってる鳳に気づかれないよう、ちらちらと彼の整った顔を見る。

うん、可愛い。

ほんと、身体だけが先に大人になったって感じが堪らない。大人びてるように見えるけど、顔だけ見るとまだ子供だ。


「ふふ、鳳がうちに来てくれて嬉しいよ」

冷房の効いた涼しい部屋で、俺はサラッと涼しげにそう言った。と言うより口から本音が出た。
男が男にこんなことを言うなんて、引かれるかなと思って鳳をちらりと見ると、少し赤い顔をして、なにやら動きが挙動不審だ。

「どうしたの?」
「い、いや、その……別に何もないです」

なんだかおかしい……。
鳳はまたシャープペンを握って、課題に取り組もうと下を向いたけど、その手は一向に進まない。

「具合悪いの?」

俺は立ち上がって、鳳の横に行こうとすると、鳳はくるっと向きを変えて、俺に背を向ける。

「だ、大丈夫ですよ」
「そっぽ向いてどうしたの、俺に意地悪するの?」
「大丈夫ですから、何でもないですから……っ」

余裕のなさそうな声。
紅潮している頬は、耳まで赤く染めている。
どうしたものかと角度を変えて見ると、恥ずかしそうに下唇を噛む鳳の、制服のズボンを押し上げる、股間部の膨らみ。

「お、鳳……」
「すみません、トイレ借りていいですか……?」

もしかして、媚薬の効果──?
勃起しているのがバレて、鳳はもう可哀想と感じるくらい、泣きそうな表情を浮かべていて。

「トイレまで案内するね」

部屋の扉を開けようと、扉のレバーを握ったけど、こんなシチュエーション、今逃したら次なんてあるのか。
家にふたりきり、邪魔をする者はいない。

「……」

俺はレバーから手を離し、鳳を振り返る。
顔を真っ赤にして、手で股間を隠すようにして、俯いている。
媚薬を入れておいて何だけど、生理現象だし、男同士だし、そんなに恥ずかしがらなくてもいいのに。


「ねぇ、……俺が抜いてあげようか」


口から出た言葉は、鳳を酷く困惑させただろう。
結構です、構いません、大丈夫です……、どんな言葉が返ってくるかと思っていると、鳳の出した答えは──……。

「お、お願いします……」

掠れるような声で、そう聞こえた。
もう我慢出来なくて、俺は鳳の手を握ると、ベッドの上に仰向けに押し倒した。
桃のように赤らんだ頬、潤んだ瞳、涙で濡れる睫毛、不安げに少し開いた口。
全てが扇情的で、俺のあそこも反応してしまう。

「まさか乗ってくるとは思わなかったな、ズボン脱がすよ」
「……っ」

こくこくと頷く鳳。勢いで男の先輩にお願いしちゃうくらい、本当に余裕がなかったんだろうね。
ベルトを外して、ズボンを下にずらすと、硬く張り詰めたペニスが、パンツの中でその存在感を強調していた。
白いパンツに先端から出た先走りで、染みができている。

「わ、やらしい……。脱がして欲しい?自分で脱ぐ?」
「じ、自分で脱ぎます……」

少し腰を浮かせて、細くて長い指がパンツを下げる。
パンツの中から出てきたペニスは、先走りのせいで艶めかしく濡れていて、そして、なんと言っても驚くのは大きさだ。
15……、いや、それ以上はあるな。
皮は剥けていて、中学生が持つにしては大迫力のペニス。
まだ子供の顔をしているのに、股にこんなものをぶら下げて……。

「大きいね」
「恥ずかしいです……」
「自分から乗ってきたのに、今更」

ペニスを握り上下に擦ると、先走りの助けもあり、グチュグチュといやらしい音が発せられる。
太くて熱いペニスを擦る度に、鳳の口から乱れた息遣いが漏れ、俺を興奮させる。

「気持ちいい?気持ちいいの?」
「あっ……いい、です……」

快感でとろんとした顔が、また卑猥で可愛くて。
ペニスを握る手にも、つい力が入ってしまう。
びくびくと揺れる腰が、きちんと感じているんだと証明する証拠だ。

「エッチだね……、ねぇ、舐めてもいい?」
「お願いします……」

ちょっと手で弄っただけなのに、そんな可愛い反応されると困ってしまうよ。
俺は期待でニヤつく顔を抑えることなく、大きなペニスに口をつける。
決して美味しくはない。別にお菓子のように甘い味がする訳でもない。それでも、鳳の身体の一部だと考えたら、しゃぶられずにはいられない。

「あぁ、うっ……」
「ふふっ、ちんちんビクビクしてる」
「はぁ……、気持ちよくて……」
「ほんと?嬉しいな」

わざとジュルジュルと卑猥な音を出して吸うと、バタバタと鳳の脚が動き出す。
こんなに分かりやすく感じられて、攻める側としてもありがたい。
舌先で裏筋を舐め上げると、堪えるような声が聞こえてきて、思わず意地悪したくなってしまう。

「声出していいよ」
「んっ、滝さぁん……」

砂糖水に角砂糖を数個落としたような甘い声に、痺れにも似た快感が下半身へ直結する。
このまま鳳を激しく抱いて、後から突き上げてわんわん泣かせたいけど、

──それはまだ、今後のお話……♡

という事にしておいて、一旦俺の欲は置いて、今は辛そうな鳳を気持ちよくしてあげることが最優先。

「イく時はちゃんと言うんだよ?」
「は、……っ、はひ……」

可愛いのに、ほのかに雄の色気を漂わせているところがズルい。
先端を集中力に舐めながら、手で根元から扱いてあげると、鳳の口から呻きが漏れる。

「はぁっ……、はぁ……、滝さん……」
「ん?なぁに」
「せっかく……滝さんの家に呼ばれたのにっ……、こんなことさせてごめんなさいっ…………」

俺から仕掛けたのに、なんて健気な子なのかな……。
赤い顔で、半開きの口から甘い声を漏らす鳳は、ベッドのシーツを掴み、ビクンと腰を跳ねさせる。

「あぁ……出そうです……っ……」
「ティッシュ……はいいや、気にせず出しちゃってよ」
「はっ……、手が汚れちゃいますよっ……、あぁっ、イくっ…………!」

どろどろと濃い白濁液が、勢いよく飛び出て俺の手を汚す。一体何日抜いてなかったんだろう、と聞きたくなるような濃さに、俺は自然と溢れる笑みを隠すことが出来ない。

「……濃いねぇ」
「はぁ……、はぁ……、た、滝さんはいいんですか……?」
「いいって何が?」
「それ……苦しそうです……」

鳳が指を指すのは、俺の股間部。
ズボンを押し上げるほどに、ギンギンに勃起したペニスに気をかけてくれている、優しい優しい鳳。

「俺も、します」
「へ?」
「滝さんの舐めます……」

は、

は?

は!!!?


この天使は何を言ってるのかな、滝さんの……俺の何を舐めるって!?
願ってもいなかった褒美に困惑していると、起き上がりパンツを穿いた鳳は、赤らんだ顔でじっと俺を見ている。この男、本気だ。

「…………いいの?」
「はい、させてください」

させてくださいなんて……。
俺は急に恥ずかしくなってきたけど、ズボンを脱いで、完全に勃ち上がったペニスを出す。
それを、俺が鳳にやったみたいに、俺のあそこを鳳が舐め始める。

「、はっ……」

啄むように先端に口付けを落とされ、視覚的にもこの状況はかなりキツい。
可愛い唇が、ちゅっちゅと気持ちいいところを責める。

「ふふっ、……男同士だからかな、っ、……気持ちいいとこは分かるよね……」

余裕なんて、微塵もない。少しでも気を抜けば、あっあとみっともない声が出てしまいそうだった。
真ん中くらいまで咥えられ、手慣れてなさそうな様子で(俺も初めて舐めたけど)口の中で愛され、ぞくぞくとした感覚で身震いをする。

「鳳ぃ……」

俺のあそこから口を離した鳳は、熱っぽい瞳で俺を見つめる。大きな瞳に吸い込まれそうになるのもつかの間、鳳の口の端に俺の下の毛が一本ついていて、……笑っちゃいけないんだけど、不覚にも笑みが漏れてしまった。

「どうして笑ってるんですか?」
「いや、ごめんね……、口の端に毛が……」

取ってあげようと指を近づけると、その指はぺろりと舐められる。

「っ!」
「滝さん……、いつも俺のこと見てましたよね」
「うっ……」


不意打ちの問いかけに、俺は言葉を詰まらせた。
図星だ。すぐに鳳に目を奪われて、ちらちらと見てしまっていた。
本人に気づかれないように見ていたつもりが、バレていたなんて。

……ひ、引かれてるのかな。
鳳が次にどんな言葉を発するのか、ハラハラしながら待っていると、先端にちゅっと口付けられる。

「俺愛されてるのかなぁって、どこか嬉しかったんですよ」
「……」
「滝さんが俺をどう思ってるのかは分かりませんが……、俺は滝さんのこと、好きなんです」
「!?」

ゾクゾクと、身体中へ電流が流れた気分だ。
鳳の言った意味が理解出来なくて、少し固まってしまった。

「お、俺のことを……」
「はい、好きです」

かっ、神様……!!これはどういうことですかぁ!?
にこりと微笑む鳳は、俺のあそこを指先でなぞりながら、赤らんだ顔で話を続ける。

「だから今日……、滝さんの家に来る前に、感じやすくなる媚薬を飲んできておいたんです」
「……えっ、媚薬……、えっ?」
「滝さんとそういう事するつもりで来ました」
「待って、嘘、へぇえ!?」

信じられない。
あまりにも媚薬が即効性すぎるとは薄々思ってたけど、まさか事前に鳳が飲んでいたなんて。
あたふたとしている俺のあそこを握って、緩やかに扱き始めた鳳は、余裕ありげに笑って、俺を目に映す。

「──今日は俺に何発抜かれます?」

そう言って、妖しく目を光らせる。
思わずどきっとして、息を飲んでしまった。けど……。




「攻めるのは俺だよ」




ポカンとしつつも、手の動きを止めない鳳を押し倒して、口元へあそこを押し付けに行く。

「さぁ、続き…………ね?」

柔らかな頬に手を添えてやると、強気だった目には萎縮のような、それでいて期待しているような色が浮かぶ。

「咥えて……♡」

窓の外では、蝉が煽るようにミンミンと鳴いている。
燃える程に暑いこの夏に、とある一部屋では、蕩けるような甘い一時があった。
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