長太郎受けメイン

□先輩たち専用性処理係
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注意

この話では、菊丸のクズ化描写があります。
それを理解した上で先へお進みください。

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「んっ……はぁ……っ、ふ……」

時刻はとっくに日付を超えている。
電気も消えた暗がりの部屋の中、211号室では、スポーツの合宿所とはそぐわない声と音が出されていた。

「もうちょっと声抑えろ……」
「すみません……」

暗くてよく見えない中、俺の目の前にいる先輩の宍戸さんと、身体を密着させて、お互いのペニスを擦りあっている最中だ。
数日に一回、同室の大石さんと菊丸さんが眠りについてから、こうしてこっそりといやらしい行為を行っている。
この合宿では、練習がハードすぎて性欲など考える暇もない、という意見もあるが、合宿が始まる前からお互いの身体まで深く愛し合っていた二人は、思春期真っ盛りということも加わり、我慢をすることなど到底無理なのだった。

「も、もう出そうです……」
「俺も出そうだ……、トイレ行くか」
「はい……」

射精直前で一時中断し、トイレに行ってから射精する──……。なんて焦らしプレイだろう。
眠りにつく二人を起こさないように、ベッドから下りて、そっと扉を開けてトイレへ向かった。



次の日、いつも通り朝早い時間から起きて、練習のスタートだ。
夜に抜いておいたおかげか、なんだか身体が軽い。
俺は、時々隠れて夜に先輩といやらしい行為をしていること自体が快感で、正直癖になっていた。
毎朝、おはようございますと顔を合わせる二人は、寝ている間にそんなことが行われているなんて知らないのだから。
練習中は、極力いやらしいことを考えしないようにしている。ムラムラしてしまうのは仕方ないけど、テニスに集中しないといけないから。
こんな感じで、ハラハラとムラムラが常に隣り合わせな日々が続いていた。




ある日の夜。
宍戸さんと行動を共にするのが当たり前のようになってた俺は、一緒に風呂も入り終え、夕食も食べて、後は部屋に戻って何をしようかと考えていたところ、211号室には訪問者がやって来ていた。

「あ、やっと来たか亮!」

向日さんだった。
他に誰かいないかと部屋を見渡すと、菊丸さんが大人しくベッドの上で転がっていて、大石さんはいないようだ。

「なんだよ」
「ちょっと来てくれよ、早く!」
「えっ、ちょ……」

向日さんによって、宍戸さんは強引に部屋の外へ連れ出され、蚊帳の外な俺は、あっという間に部屋に取り残されていた。
少し不服な気持ちもあるが、ふて寝でもしようかとベッドへ入ると、隣でベッドの軋む音が聞こえ、思わず振り返った。
偶然か、こっちを向いていた菊丸さんと目が合う。

「鳳ほっとかれちゃったね」
「……そ、そうですね」

じーっと顔を見てくる菊丸さんに、どうしたんですか?と尋ねると、菊丸さんはベッドから下りておもむろに立ち上がり、無言で俺を見下ろしている。

「……菊丸さん?」
「鳳と宍戸、いつも夜何やってんの?」


その言葉に、鈍器で頭を殴られたような衝撃が走った。
そして、俺を見下す菊丸さんの、凍るような冷たい目。
言葉が詰まった。適当に笑って嘘を言えばいいのに、焦って頭の中が真っ白で、言葉が出てこない。
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