ゆのかほ
□おもちゃのちゃちゃちゃ
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「先輩にとって私っていつまでおもちゃなんでしょう」
つい、ぽろっと、聞いてしまった。
しばらくぶりの、2人でゆっくり過ごせる休日に。
しかも、いい感じのムードになりかけた時に。
柚木先輩の顔を恐る恐る見上げると、みるみる険しい表情になっていく。
これは、まずい。
「変なこと聞いて、ごめんなさい。
……私、今日はそろそろ帰りますね。」
カバンと上着を手に取り、帰ろうとした瞬間。
「お前、本当におもちゃだと思ってんの?」
どこか寂しそうな顔をしている先輩に問いかけられ、答えが見つからない。
私が目を泳がせていると、先輩はベットに入り、私にも来るよう指し示した。
カバンと上着を壁際に置き直し、ベットの横に立ち躊躇っていると、優しい声が聞こえた。
「おいで、香穂子」
ベットに入ると
ふんわりとお日様の香りがする布団と
ふんわりと先輩の匂いがする先輩に
包まれた