ice queen

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『いよいよ、初戦だ

勇利』


「うん

エマはこの服で行くの?」


『ヴィーチャが

ジャージは駄目だからって、買ってきた』


「すごく似合ってるよ」


エマは
かなりお洒落をさせられていた

ヴィクトルセレクトの

大人な格好がよく似合う


「エマ、よく似合うじゃないか!

さすが俺の見立てだね」


『いつものジャージの方がいい』




そして


「勝生勇利選手

1番」


「(またやっちゃったー)」

と勇利は顔を手で覆い隠す


「勇利1番だってー
くじ運悪いね」


『地方大会だから大丈夫

去年のボロ負け以来だけど、』


「勇利には

気負わずにやってほしいね」


『ヴィーチャ

そういう試合のとき

どう動くのが最善だと思う?』


「エマ

マルセルとの事を振り返ったらわかるよ

何か言われた事とかない?」


『ロシア人や他の選手と

話をするな』


「いや、やめておこう」


『理にかなってると思う

試合前は集中力高めたい』


「俺は試合前でもよく

エマに話しかけてたじゃない」


『天才だから、

こんな事では集中は切らないと?』


「だから、違うよ!」


「(なんか、後ろから

ヴィクトルとエマの

言い合いが聞こえる)」



抽選会会場から出ると
すぐに
マスコミや取材陣に囲まれるが


『トイレ行ってくる』


「ちょっとエマ!?」


「(逃げたな)」
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