ディノヒバstory

□可愛い恋人
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「なぁ、恭弥、機嫌直せって」

「…」

ディーノが必死に説得している

相手は並盛中の風紀委員長

雲雀恭弥。

なぜこのような状態かというと

3ヶ月前までにさかのぼる。

ーーー3ヶ月前

「悪りぃな、恭弥。」

「急な仕事で帰んなきゃいけなくなったんだ。」

「へぇ…」

「…(汗)きょ、恭弥?」

「いつ帰ってくるの?」

「え?ああ、二週間後くらいには
戻ってこれると思うぜ!」

「ふーん。」

「えっ…と、じゃあ、いってくる。」

そう言ってディーノが応接室から

出ようとすると恭弥が座ったまま

ディーノの袖を掴んだ。

「きちんと予定どうりに帰ってきてね。」

「おう、まかせろ!」

ディーノは満面の笑みを浮かべながら出て行った。

そして、二週間後

電話にて…

『わりいな恭弥、また新しい仕事が入ってよ、多分来週には
行けると思うんだ。』

「あぁ、こっちも仕事が溜まってるからね。
今回は許してあげるよ。」

『さんきゅっ、じゃな!』

「え?ちょっ…」

ぶちっ

ツー、ツー、ツー、ツー、

イラァッーーーーーー

恭弥の顔には怒りマークが浮かんでいた。

そして来週ーーーー

『悪りぃ、いけなくなったんだ!』

「へぇ、もう来ない方がいいんじゃない?」

『じゃあ、来週!』

ぶちっ

ツー、ツー、ツー、ツー、

イラァーーーーー



そして、連絡さえもこなくなった。

その後ひょっこりと現れたのである。

今のこの状況の答えはこれであった。


「恭弥、ホントに悪かったと
思ってる!でも仕事がどんどん
入ってきてさぁ」

「うるさいよ」

「恭弥ぁ、、」

「だらしないな。」
「うう、」

「…」

「本当は、、あなたのことだから、

浮気とか、してたんじゃないの?」

不安そうに恭弥が言った。

「え?」

「恭弥?」

「…なんでもないよ。」

「恭弥、」

「…」

「俺そんなに信用ないか?」

「…知らないよ、僕に聞かないで」

恭弥は淡々とペンを動かして行く。

「じゃあなんで恭弥はそんな風に
思うんだよ?」

「…」

「…あなた、女子供にやたらと
愛想振り撒きすぎだよ。
みていてむかむかする」

「へ?」

「何?…その間抜けな顔。」

「恭弥…お前…」

「ヤキモチ妬いてんのか」

そう言われた瞬間、恭弥の

顔がみるみる赤くなった。

「は、はぁ?!」

ガタッ!恭弥が椅子から立ち上がる。

「適当なこと言ってると、咬み殺すよ」

そんな赤面で言われても…

「恭弥、可愛いな」

「調子にのらないでよ。」

そういいながら顔を後ろにそむける。

「恭弥、ごめんな。愛してる」

そういってディーノは恭弥を背中から抱きしめた。

「っ、離して!」

「不安にさせてごめん恭弥」

抵抗していた恭弥もそういうと

大人しくなった。

「今日は、ディナーに連れて行ってよね」

「え?」

「ハンバーグと和食、食べさせてよ。
もちろんあなたの奢りでね。」

そういうとディーノは少し驚いた顔をしたが

微笑んで、ああ、いいぜ。

「好きなもの好きなだけ食べていいし、買ってやるからな。」

「僕を子供みたいに言わないでよ。」

「だって子供だろ?」

「咬み殺すよ?」

「ああ、ごめんな。もう恭弥は
子供じゃなかった。中学生だった。」

「…」

そんな会話を繰り返しながら

最後にはディーノが甘いキスを

落とした。






恭弥、俺の可愛い恋人、たった一人の…大事な恋人

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