秋桜

□負の感情
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「・・・恋と愛は別物なのよ。その人が笑えば自分も幸せに感じるし,その人が泣けば自分も悲しくなる・・・ってカカシに言っても意味無いか」

なんて貶されてしまったが紅の言葉が妙に胸に刺さる

「・・・ふーん。じゃあアスマの事は本気で愛した人なんだネ」

そう言うと真っ赤にしながら
紅はバッとこっちを向く

「・・・最初は新米の私によく親身にしてくれて良い先輩だと思っていたんだけど,ある時自分は恋してたんだ・・・って気付いた訳なの」

「・・・ふーん。ある時って?」

「それがさ,あの人が同世代のくの一と楽しそうに話をしている姿を見て胸が苦しくなったの。あぁ私は今、嫉妬しているんだな・・・って。あの人の隣に居たいって思ったのが恋のはじまりだったの。」

「・・・!!」

「そしたら急に意識しちゃって,恥ずかしかったり苦しかったり。あの人の事がいつも頭に浮かんでくるの・・・って聞いてるの?」

そう言われ顔を上げるとムスッとした紅の顔が現れる

「・・・聞いてるヨ。胸が締め付けられたのが恋の始まりだったんデショ? 」

「あら、ちゃんと分かってるじゃない。要するに好きな人の言葉、行動で自分の感情が動かされるの。振り回されるのも悪くないわよ・・・じゃあ、用があるから」

そういい残し、瞬身で消えていった
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