桔梗
□13
4ページ/10ページ
『・・・ならこれはどう? 枝垂桜』
風が吹き,紫雲の後ろに大きな桜の木が育ち,幹が身体を拘束する。
「・・・!! 動けねぇ。」
動けば動くほどきつく縛り上げ、花びらを散らし続ける
「・・・なんだこの術は。木遁か?」
『・・・どうでしょう?』と妖艶に微笑み
パチンと指を鳴らすと次第に
散りゆく花びらは、剣へと変化し紫雲に降り注いだ。
「・・・痛ッ・・・なんなんだこれは。」
なすすべもなく、紫雲はどんどん追い込まれていくが
「・・・解」と同時に消えていった。
「まさか幻術だとは思わなかったぜ。
よく考えたな。」
『・・・やっぱり見破られましたか。』
ピピピピーと音がなり終了の合図が響き紅蓮も近くにより
「・・・手加減してたにせよ、紫雲がここまで追い込まれるとはな」
「・・・まぁな。経験を積めば俺以上だな」
『・・・全然ですよ。余裕そうじゃないですか』
「凛の実力も分かったしジジイの所に行くぞ」
掛け声と共に3人は瞬身で消えていった。