中編

□私のものになりなさいっ !!!!
2ページ/12ページ

「 あら狛枝くんお早う 、」

玉利は明らかにいつもと違う口調で話しかけてきた

「 ... 」

無言で通り過ぎる狛枝に 、玉利が口を挟む

「 あらぁ ~ 、無視 ? 無視なの ?? 人権の侵害に当たるわね 、」

玉利はそう言って泣き真似をする 。
しかし狛枝には何も聞こえていないようだ 。

「 罪木さん 、胡椒を撮ってもらえるかな ? 」

「 うゅぅ 、.. は 、はい .. 、どうぞぉ .. 」

罪木はなんて可愛いんだろう 。
玉利は直ぐにそう思った 。こんなカワイイ子放って置けない 。

「 罪木 、今日の午後は空いてるかい ? 」

「 え .. っとぉ .. 、今日 、ですよね 、.. あ 、空いてますけど ..
、」

「 じゃあ私とどこか行こうか 、嫌だと言っても引きずって行くがね 」

「 い 、嫌だなんて .. !! 喜んで 行きますよぉ ... ! 」

.. いけない 。

理性が飛びそうだった 、女の私がそうなるなんて 、
罪木は飛んだ化物だ ..
と 、玉利は1人で呟いていた 。

「 .. あ 、」

そう言えば狛枝 、とさっきまでいたはずの机を振り返ると 、
まぁ当然だろうが姿は無かった
そりゃあ目の前でいちゃいちゃが始まったら誰でも逃げるよなぁ 、と1人考えながら辺りを見渡す

「あ 、いた」

玉利はすぐに彼を見つけ 、そちらの方へと走っていく

「 狛枝くーん ??? 今晩は私と一緒に過ごさない ?? 」

「 悪いけど遠慮しておくよ 。君みたいな奴と一緒に過ごしたら何をされるか分からないからね 」

「 うわぁ 冷ややか .. 」

何の感情も込めずその言葉を口にした狛枝に 、小泉は思わず本音を漏らした 。

「 ま 、話してもらえるだけマシかな 」

と 、この後の罪木とのデートを楽しみにしながら 玉利は 、 " それじゃあ おさきに~ っ " と レストランを後にしたのだった 。
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ