木曜滓


□気になる
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「お前さあ、今寒い?」

何だろう。最近たまに晋助に聞かれる。それも唐突に。
「そうでもないよ。快適って感じ。」
胸を張って見せると彼は小さく吹き出して顔を背ける。
何よ。銀さん可愛いなって照れちゃった?ってデジャブ。いつだっけ、あれは、そう、まだ暑い時。

『逆上せたか?』確かそれだ。
暑いには暑いけど心配される程かと逆に心配になったものだ。元気と思っているのは自分だけで、本当は青白い顔をしているのか、とか。

しかし今日も俺は正真正銘の元気くんだ。
「ねえ何でそんな心配してくれるの?」
いったい何を隠してるって言うんだってばよ。
「そのシャツ、良いな。」
ああこれ?
「セールだから買えた店だよね。当たりだった。って思わね?」
「良いじゃねえか。」
あれ、本当に銀さんに萌えてた?
「可愛いでしょ。」
「と思う。今度貸してくれ。」
「えー。もう少し銀さん着古してからね!」

「でもさ。」
ああサイズなら大きめ着てるって言えば通じるんじゃないの…
「乳首立ってる。」
「何?」
「乳首。」

「んなアホな!」
咄嗟にクロスさせた両掌を胸に当てた。やめてよエッチ!
「ぶ、ククッ、銀時が中に着る下着、結構薄いもんな。柔らかいのか?絶妙なテロン具合っつうかで、よく出てるんだよ、ふはっ、乳首。」
「そそそそんな!」
「鳥肌立つ的な状況でなってんのかと思ってた。」
「お前、そんな目で銀さんをいつも見てたの!」
「いや、主張してくるもんだから。」
クックッと拳を顎に当てて笑う様子につられてこちらも笑顔になる。じゃなくて。
「お前だって!」
た、勃つだろ、うん、いつだっけ、一昨日か。ペロペロした記憶あるもん。

「俺か。流石に昼間は慎み深いぞ。」
げっバレてる。
「見に行こうぜ。服か下着。」
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