文スト番外編
□吠えぬ狂犬
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「これから貧民街に向かうよ」
太宰に手を引かれ、やって来たのは貧民街。
なんでもその貧民街に『吠えぬ狂犬』と呼ばれている少年がいるそうな。
貧民街の林道にやって来たが、其処にいたのはとある武装組織の無法者六名。なんでも太宰は吠えぬ狂犬─もとい、"芥川龍之介"への手土産とする為に始末するそうだ。
「…呼んだ理由コレの始末じゃないだろうね」
「ばれた?」
にっこり笑ってそう云ったので腹パンを喰らわせた。が、その後「冗談だよ」と、云ったので許す。
太宰が無法者六人を相手にしている間、懐からゲェムを取り出して続きを始める。
・・・・・・
銃撃音がプツリと鳴り止む。
どうやらお互いに撃ち合って死んだようだ。
太宰は退屈そうな表情をしながら隣に座る。
「あ"ー…負けたぁ(ズーン)」
ゲェム画面に“GAMEOVER”の文字が表示されている。
「楽しそうだねえ。私にもやらせてくれない?」
「お前回復薬全部使うだろ(怒)」
ちぇー、と云いながら頬っぺたを膨らませる。
前に貸した時、回復薬と苦労して手に入れた武器全部が消えてたので絶対に貸さない。
この恨み忘れんぞ太宰ィ。
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