日常が変わる


□ヴァリアー
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「案外、早く見つかったね」



目フードに隠れてて目元が見えない赤ん坊は、フワフワと浮かんで言った。



「こいつ、ほんとに裏の守護者とかいうやつ?見えねー。」


こちらも目元は、見えない。
だが、それは、フードで隠されてるわけではなく、前髪で見えないのだ。


金色の髪には、ティアラが乗っている。



「取り敢えず、ボスのとこに行くよ、ベル。」


2人は、1人の少女を連れ去って行った。












目を覚ますとツナんちにいるんじゃないということがすぐに認識することが出来た。



洋風な天井...



少し、思い出してみると意識が無くなる前に思ったことを思い出した。


ベルフェゴール...。



え、人違いかな...?


いや、でも、あの独特の笑い方って ベルフェゴールしかいないよね?



ガチャ



「う”お”ぉい、起きてるんだろうなぁ」



「...げ、スクアーロじゃん...。」


聞こえない声で呟く。


あぁ、ここヴァリアーのアジト的なとこ?



ダンダン


いや、近寄りかたおかしくない!?


なんでそんなに重たいのさ!!



バッ!


布団を引っ張られた。



固まるあたし。



「...あは、あはは...」



もうそれは、完全なる棒読みで笑った。



すんげー睨んでるんですけどこの人!

助けてよっっ!!



あたしの胸の叫びは、届くことはなく。




「う”お”ぉい、ボスが呼んでるんだぁ。少し来やがれぇ」



低い声でそう言ったスクアーロ。




「...え、と、断ったら...?」


「三枚に卸す」



「スイマセン。」




大人しく、スクアーロに着いていくことに。


たぶん、まだ...だよね、リング争奪戦...。




「入れぇ。」


紳士的に扉を開けてくれたスクアーロ。


あら、案外優しいのか...!?



ちゃんと言うことを聞いて入った。


ドンっと椅子に座っている人...。


この距離からもだいぶ殺気が感じ取れる。



「スクアーロ、てめぇは出ていけ。」



スクアーロは、小さな舌打ちをして出ていった。



残されたあたし。死ぬかもしれない。



この男の人、否、ヴァリアーのボスXANXUSは、あたしを睨みつけるように見た。



「...てめぇが、ボンゴレの裏の守護者か?」



それは、低い声で、真実を確かめるかのように言った。



負けてられない。


そう思ったのは、これから控えるボンゴレリング争奪戦のためだった。


関係のないはずのあたしが、ここまでするなんて馬鹿げてるとしか言いようがないが。




「...あたしを捕まえた理由は、なんですか。人質にするおつもりで?」



「質問を質問で返すとはいい度胸してんなぁ。カッ消すぞ、てめぇ。」




あー...余計怒らせた。



「...あたしが、裏の守護者ですが、不服で?」


挑発するような言い方で言った。



すぐに答えは、返ってくる。



言葉じゃなく、行動で。








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