日常が変わる


□それぞれの家庭教師《カテキョー》
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「獄寺。」


呼ぶと振り向いた。


どことなく元気がない。

あぁ、シャマルに断られたんだっけ...?



「んだよ...」


「服、返しに来たの。...シャマルに断られたんでしょ。」


そう言うと驚いた顔をする獄寺。



「なっ...!なんで、てめぇが知ってるんだよ!」



「顔見ればわかるよ。...ねぇ、獄寺、1番大切なモノってなに?」



「あ?なんだよ、急に」


「いいから、答えろよ。」



「...10代目に決まってんだろ」



「ほら、それさ。ツナよりも大切なモノがあるはず。それを見つけなきゃダメなんだよ。」


「それって...なんだよ...」


「あたしが教えたら意味がないでしょーが!考えろよ、自分で。いつものお前は、どこいったよ!?んなへなちょこ顔してたら、次からへなちょこ獄寺って呼ぶぞ!」


「ちっ...ムカつく女だぜ...」


「ムカつく女で結構ですよ!...服は、返したから!頑張りな!!」



一方的に押し付けてその場を後にした。


ついでに学校に寄ることにした。


ちょっと前までいたのにな、ここに。


今日は、休みなのか人がいない。



屋上に行く前にシャマルのところに行ってみようかな...



そう思い、保健室へ。


シャマルと会うのは、初めてだけど、たぶん面識は、あるはず。


ガラッ


「凛ちゅわぁぁん!」


ドカッ


あ、無意識で殴っちゃった。


「ごめん、今の無意識だわ」


「ひどくない?」


「ひどくない。」



「......で、どうしたんだ?」



「...ちゃんと、獄寺見つけてくるよ。シャマルが言った足りないものは、自分の命でしょ?」


「聞いたのか?」


「いや、あたしの推測。」


ドヤ顔で言ってみた。


「かわいい!!」


「シャマル、きもい!!」


「ひどくない!?」


とまぁ、そんな会話を交わして屋上へと向かった。



屋上で修行しているのは、雲雀だ。

雲の守護者である雲雀恭弥。その家庭教師は、ディーノだ。





コツコツ...


階段を登る音が廊下に響いてた。




ガチャ...キィ...


ドアが軋む音を奏でながら開いた。




カキーン!


ガッ



やってんなー...


そんなことを思いながら、歩を歩める。


少し歩いた先には、トンファーを持ってディーノと戦ってる雲雀の姿。

あぁ...こわいよ...


陰から見てたつもりだったのに、雲雀に気付かれた。



「なに、君。噛み殺されに来たの?」


目をこっちに向けて言ってる。


鋭い視線ッス。



「あ、凛!」


ディーノが呼んだ。


「なにー?」


「こいつ説得してくれよ!話、聞かなくて」


いや、無理です。


雲雀を説得なんて無理ぃい!!










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