日常が変わる
□霧の守護者対決
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え、いつ言った?
ごめん、覚えてないよクローム!!
めげずに頑張れ的な事は言ったけども!
あ、それがそれに繋がってる感じですか!?
てか、ツナ達がすごく見てくる。
「えっと、うん!ツナのお父さんが選んだ子なんだし仲間にするべきだと思うよー!うんー!あは、あははー」
完全なる棒読みだ。いきなり振らないでくれ!あたしはそういうのは無理なんだよ!
そして、いよいよ対戦が始まる。
「今回の戦闘フィールドは体育館全体ですので館内の物は何を使っても構いません。なお、このフィールドには特殊装置は用意されておりませんのであしからず。」
無いものを在るものにして、在るものを無いものとする。ファミリーの実態を掴ませないまやかしの幻影。それが霧の守護者。
「それでは霧の対戦マーモンVSクローム髑髏、バトル開始!!」
先攻はクロームからだ。
杖を床にとんと触れさせた瞬間に床が崩れる。
もちろん、幻覚。
幻覚って分かってるとあんまり感覚ないんだねぇ
マーモンには通じてないらしい。
マーモンが反撃する。
床の崩れが元に戻る。
両者は全く譲らないまま勝負は進んでいく。
「ファンタズマ、いこう」
マーモンがそう言えばカエルの姿だったものが輪っかに変形した。
コロネロとリボーンのおしゃぶりが輝く。
アルコバレーノの1人、バイパー。
「誰だろうと...負けない」
クロームは杖を構え直した。
そしてバイパーに向かって振りかざしていく。
「けなげな攻撃だね」
その瞬間、バイパーに巻き付く大蛇が現れた。
「ムム、この大蛇、幻覚ではないのか」
空中に浮いていたバイパーは地に落ちた。
バイパーのおしゃぶりが光り、大蛇を消した。
「僕もそろそろ力を開放するよ。君の正体はあとでゆっくり暴こう」
クロームはそんなバイパーの言葉を無視して幻覚を作り出した。
地面から火柱だ。
ツナ達は熱そうにしている。
「幻覚っ!!!」
バイパーが叫んだと同時にバイパーの顔が光る。
火柱は一瞬にして凍った。
「さむっ」
幻覚だと分かっててもかかってしまうほどだ。これがバイパーの力...
「術士の能力が高ければ高いほど支配力は強く術にかかる確率も高まりよりリアリティをもつ。そひて術士にとって幻術で返されるということは知覚のコントロール権を完全に奪われたことを示している」
クロームの下半身が凍っていく。
そして、そのまま床に打ち付けられてしまった。
バイパーはクロームが持っている杖が大事な物だと気づいて壊した。
杖が壊れたのとほぼ同時にクロームは血を吐き出しそのまま倒れてしまった。
腹部を陥没させて...
クローム...生きてて。
骸、疾く出てきて上げてよ...
『上出来でしたよ、かわいい僕のクローム。君は少し休みなさい』
出たっ!!!!
ツナも聞こえたはずだ。
「なーんだフタを開ければマーモンの圧勝かよ。しかもアルコバレーノの力もちょっとしか見れねーしさ」
「これですべて終わったな」
ベルとレヴィが言った。
いや、まだ。
「...まだ終わりじゃない」
。