物語

□帰り道
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「前野さん」



「なに?」



「俺、前野さんのこと好きです」



「えっ」



午前1時、声優だらけの飲み会の後の帰り道



店から俺の家は遠いので徒歩10分でつく宮野くんのマンションに泊まらせてもらうことにした



が…



告白されることは予想外



「えっ、なに、酔ってる?」



「ふン…なぁに言ってるんすか!」



「うわっ!」



いきなり肩を組まれて少しよろめく



「やっぱり酔ってるでしょ、宮野くんっ!」



「酔ってないですぅ〜」



いや、完全に酔ってる。



「ここですここです〜」



「もう、ちゃんと歩いて!宮野くん!」











宮野くんの部屋に入り、お風呂場へ連れていくも大苦戦



「ぅん〜」



「ちょっと!なんで立てないの!?」



「ぐらぐらするぅ〜」



「もう…」



俺が服を脱がす始末



30すぎの割といい大人を、こんな風に子供扱いするなんて思ってもみなかった



「はい終わったよ、シャワーだけでも浴びておっ…わっ!!!」



いきなり引っ張られたかと思うと、風呂場のシンクに転んでいた



「いったぁ…えっ!わ、ちょっと!」



そして服のままシャワーを浴びた



「待って!宮野くん!?」



「俺の告白を流すのが悪いんですよ……」



顔が……………怖い………………



なんで……………



「ちょっと…!?シャワー…、止めてっ…熱いっ……!!」



きっと尋常じゃない温度になってるはず



肌が焼けるように熱い…



「じゃあ僕とキスしてください」



「わ、わかったからっ!早、くっ!」



俺は座り込んだまま宮野くんに懇願すると彼はシャワーの首を放り投げ…



チュッ…



キスをした



「んっ…はぁッ…ちょ…みやっ…ん…くんッ!?んんッ…」



でもそれだけじゃ止まんなくて、舌が入りこんでどんどん深くなる



息を吸おうと小さな隙間を見つけても、すぐに宮野くんが塞ぎ込む



俺は苦しくなり彼の少しお湯で濡れて広い胸を叩いた



「ンはッ…!…ちょ、激しすぎ…!」



「前野さん、俺、ホンキっすよ?」



「あの千鳥足は!?」



「フッ…演技です…」



ニヤリと笑いながら俺の中心を触った



「ンん!?ちょッ、どこ触って…!」



「ズボンの上からでも、もうヤバイのわかりますけど?」



「待って…触んなっ!んン!」



「ねぇ、ヤりません?」








●●




「ねぇ、ヤりません?」



宮野くんが俺に言ったその言葉は野獣のようで少し怖くて



耳を舐められて変な声が出る



「何やって…や、あっ…ん、」



「前野さん…言ったでしょ?俺は本気ですよ?」



止まっていたモノに伸びた手を動かす



少し触れただけなのにもう固くなってる自分に驚愕して



シャワーで濡れてしまったからか異常なくらい身体が熱い



「んっ、っやめて…触んな…いで…ひゃあ…あっ」



「我慢汁だけでこんなどろどろじゃないですか…耳も感じてます?」



耳朶を舐められて背中がゾワゾワする



こんなのおかしい
俺はゲイでもなんでもないのに



なんで、こんな、気持ちいい



「やだ、ぁ…ほんとっ…やめっ、ぁ、あ…」



「疼いて仕方ないんじゃないですか…?お酒、結構入ってるでしょう?」



ズボンも下着も脱がされて俺の勃起したモノに直接触れた宮野くんは楽しそうだった



握られて、擦られて、心地よくて、気持ちよくて、身体がおかしい程に反応する



気を抜けばイキそうで、攻められるのが気持ちよくなって



「あっ…ん、っふ…っ…んあぁ…」



「ほら…イってもいいんですよ…?」



「やっ、んぁっは…ん、あっ…!」



いきなり強く擦られて俺はなんの耐性もなく絶頂を迎える



どろどろと自分でやった時のように精液が溢れて宮野くんの手を汚す



「はっ…はぁ…は、…みや、の…く…」



「俺なんかにシコられてイっちゃったんですか?見かけによらず、淫乱ですね」



「ばか、なに…っんっ!んあっふ…」



抵抗しようとすると唇を奪われて気持ちいいキスに酔うことしか出来ない



やがてあの時の俺は何を考えていたのか、徐々に抵抗をやめていく



「前野さんばっかりずるいですよね…俺にも入れさせてくださいよ…」



そう怪しい笑みを見せると宮野くんは俺を四つん這いにしてシャワーを身体にあててくる



「あっつ…やめ…ぁん…やめ…て、」



「乳首たってますよ…?そんなに気持ちよかったんですか?」



「んう…や…言わな…いで…」



濡れていく衣服が少し重い



身体中が濡れて熱くて溶けるような…どうしていいかわからなくて



「このくらいでいいですかね」



そう言って俺の服を掴んで、濡らしもせず挿入していく



「やっ、はあぁ…あっ…ふ、あ…」



「濡らしてないのにっ…痛く、ないんですか…?ああ…もう、濡れてましたか」



「やぁ…だ…うっんあっあっはあぁ…」








宮野くんのでかいのが俺のナカに入ってくる



じんじんして、入れられただけでイキそうになって手が震える



風呂場に響き渡る宮野くんの息遣いと、俺の女みたいな、自分の声ではないような声



嫌なのに、シテほしい



「動きますよ…」



「まっ、ふ…やさし、くして…っ」



「…言われなくてもそうするつもりですよ…っ!」



俺を快感が飲み込んでいく



「んあっ、んっ!あっ!はっ…あっ…」



「はっ…前野さっ…すき、です…っ」



「やっ、だ…言わな…んっ、あっ!」



突いて引いての繰り返し



イイとこに当たって自然と声が漏れて止められない



もっと、激しくして…



「っはっ…前野さ…イキそう…」



「…みや、んっあ!はっ、あっ、」



「ごめ…もう、だめだ…っっ!!」



「あっ、や、あ、ぁああんっ!!」




俺のナカに出た宮野くんの欲望




そしてそれと一緒に出た俺の欲望




「は…あ…あぁ…みや、の…く」



「はぁ…ん…前野さん…」



宮野くんは俺を優しく抱き寄せる



涎まみれの俺の唇をそっと拭ってくれて



「…すいません前野さん…」



「は…っ…いいよ…気にしなくて…」



優しくキスをされて俺は何も言えなくなる



残っているのは体温と余韻だけで




無性に嬉しくて




俺は宮野くんにキスをした




[END]

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