【short/他】

□約束のキス
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『あ、花びら!もう桜の季節も終わりだねー』

桜は半分以上が散ってしまって葉桜になっている。
まだ少しだけ残っている桜を見上げながら桜道を歩く。ここは満開の時期になると桜の花びらで道がピンクの絨毯になるほどたくさんの桜が植えられている。そのピンクの絨毯を一目見ようと多くの観光客が来るほど有名な観光地だ。

「わりぃな、花見してやれなくて」
『気にしないで。一静にはバレーに集中してほしいから』

一静とお花見に来たいとほんの少しだけ思ったけど、一静が大好きなバレーが出来るならお花見できなくても構わない。桜は毎年咲くから。

『一静と一緒にいれるだけで充分だよ』

一静の少し前を歩いてると腕を引かれた。一静の腕の中に閉じ込められる。

「俺もお前といれて幸せだよ」

一静の言葉に嬉しくなって彼の胸に顔を埋める。
名前を呼ばれて見上げるとおでこにキスをされた。額同士を合わせてお互いに笑い合う。
来年も綺麗な桜が見れるよう願いを込めて桜の木の下でキスをした。

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