熱闘甲子園

□熱闘甲子園3
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sayaka side

今年が勝負だ。
この一年の出来次第で、今までやってきたことが意味があるのか、
あるいはなかったのかがはっきりする。

絶対に結果を残さなくてはいけない。

そんなときに来た選抜の話。オレは選ばれる気しかなかったし、
このチャンスは絶対にモノにしなければならないと思っていた。








今日は東京への引越し。荷物は全部送ってある。新幹線で移動していた。
なぜか隣の席はこいつ……。


美「さーやか君?東京、緊張してるん?」

彩「そんなわけないやん。てかなんで、あんたまで来てんねん。」

美「各校一人づつマネージャーも同行なんやって。なに?私じゃご不満ですか?
一応できるマネージャーなんやけどなぁ?」

彩「スコアつけられんやつのどこができるマネージャーや。」

美「あれ、ムズイねんもん。でも、家事全部できるでー。どうせ彩君できひんねやろ?
住み込んであげてもいいねんで?」

彩「あほか!全部できるわ!たっく、学校おるだけでうっとしいのに
四六時中一緒とか考えられへんわ!」

美「ふーん。つまらん。寝る。」


そう言って、渡辺は寝てしまった。










次の日、東京校への初めての登校。

朝、言われた教室に行くと女子が群がってきた。

「野球部の選抜の人?」
「ポジションどこなの?」
「ピッチャー?かっこいーー。」
「絶対、応援行くね!」
「めっちゃかっこいいね。彼女いるの?大阪に置いてきたの?寂しくないの?」

やかましい。

適当に応えていると、教室の外から男子の声で呼ばれた。

北「山本くん」

女「あれが、キャッチャーだよ。」

山「おっ、ありがとう。じゃあな。」

助かったー。これで逃げられる。さっさと廊下へでた。







北「僕が野球部キャプテン、キャッチャーの北原です。」

山「大阪校の山本です。」

北「話しは聞いてます。とりあえず監督に挨拶してこいと言われたので来ただけです。
初日早々、人気者ですね。」

山「まぁ…。でも興味ないんで。」

北「そうですか。では、放課後に部室に来てください。」

山「はぁ……。」


そう言い残して、北原は去っていった。
あれ?俺ら同い年やんなぁ?これからバッテリー組むんよなぁ?
まぁ、俺も人見知り発動して敬語やったけど…。
大丈夫か?
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