熱闘甲子園

□熱闘甲子園20
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yui side

山本のケガもなんとか間に合い、オレたちは大阪へ闘いを挑みに来た。
開会式にも参加し、これから闘う相手の顔を一通り見て、皆がそれぞれ闘志に燃えて
いることを確認した。




そして、秋葉学園の初戦は新潟商業。
オレたちと同じ初出場の高校で、体操の強い学校だ。
体操部の落ちこぼれやケガした選手を集めて野球チームを組んだら
持ち前の運動神経でうまくいったという次第らしい。





1回の表、秋葉学園の攻撃。バッターは北原。新潟商業のピッチャーは加藤。

加藤のピッチングは今まで見たことがなく不可解だった。
振りかぶる途中で一度Y字バランスを取る。そこから大きく動く脚。
そして、リボンのようにしなやかな球筋。
そのピッチング全てがマットの上の演技のようだった。



横「なんだ、アイツ」

山「やわらかっ」




2球目、右カーブ。北原は低めに打ち上げ、ピッチャーの前をボールが飛ぶ。
しかし、加藤の華麗なバク宙でフライ、アウト。

北「なんだー!あれー!!」






そして、もっと不可解だったのはレフトの高倉。通称おかっぱ

ボールが来ても何をするでもなく、ただそこにいる。




次のバッターの柏木がレフトに打ち上げるも、おかっぱは捕る素振りもなく、頭に直撃。

柏「いやいやいや、捕れよ!」


おかっぱはそのまま倒れ、担架で運ばれていった。



僕らは初戦ということで緊張もあり2点許してしまうも、
自分たちのプレーを思い出し、7-2で勝利を収めた。


山「あいつら、よくここまで来れましたね」

北「なんかすごかったですね」

横「不思議な学校やったな……」


勝利したものの、謎の多い学校だった。






end


小言
急なべマーズ感ww
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