熱闘甲子園

□熱闘甲子園10
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sayaka side


試合には勝った。

が、ベンチに戻ると監督から檄が飛んだ。

横「どうゆうことや。この試合。」

山「…………」

横「山本!お前や。なんで北原の指示無視したん?あんたは球速もコントロールも
申し分ないが、スタミナはない。それにウチにはピッチャーは一人や。
少しは体力温存することも考えなあかんやろ!」

山「……」

横「山本だけやない。なんや守備は!全く集中力してへん。
あんたら何しにきてんねん!!!」

皆「………」

横「どうせ相手は弱小校やからって高くくってたんやろ?
山本も皆を信頼せい。北原、このチームワークどうにかせい。
このままじゃ、いつもの地区大会止まりやで。」

皆「………」

横「返事!」

皆「「「はい!」」」


オレが悪いのか。チームワークか、、、ここは監督の言う通りだ。








rie soide

試合の後、学校へ戻り道具を部室に置き、考えごとをしていた。
他のみんなはもう家に帰り、部室は僕一人だった。

すると山本が忘れ物か、部室に戻ってきた。
忘れ物を見つけ、帰ろうとするとドアの前立ち止まってこちらに振り返った。

なんだよ。いま、お前と話すことはないよ。

山「あのさー」

北「なに」
ぶっきらぼうな返事をした。


山「意地張ってゴメン。チームワーク乱した。監督の言う通りスタミナ不足やんなぁ。
あれくらいの試合の7回でバテるなんて。まだまだやんなぁ。
フライにしろとか、カーブ出せとか、北原の判断が正しかった。」

なんだ反省してるじゃん。

山「それにオレ、どうしても結果残さなあかんねん。せやから、気負い過ぎてんな。」

北「どうしてもって?」

山「いや、なんでもない。」

北「そっ。僕も勝たないといけない理由あるし。」

山「まぁみんないろいろあるよな。」

北「僕さ、選抜の話し聞いたとき、正直嫌だったんだ。でも、山本の投球見て、
お前とどこまでやれるのか、やってみたくなった。」

山「オレも北原とどこまでやれるかやってみたくなった。
最初からオレの球まともに捕れる奴おらんからな。北原のキャッチいい音すんねん。
投げてるこっちも気持ちええわ」

北「おっ、わかってるじゃん。キャッチャーはピッチャー投げた球をいかに
凄そうに捕るか、だからね。いい音するとめっちゃいい球っぽいでしょ。」

山「せやな。」

北「山本」

山「なんや。」

北「やるしかないよな、僕たち」

山「せやな。北原とやったらなんか出来そうな気してきたわ」

北「おう。」







end
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