ユクモ村筆頭狩猟団【MRS】
□第一話
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温泉街で賑わうユクモ村
しかしここ最近,妙な噂が流れていた
「おい、聞いたかよ」
「あぁ、また被害者が出たらしいな」
「最近の渓流はどうなってるんだ、、」
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龍「ふぅ〜」
夜、この時間にも温泉の利用者は少なくない
むしろ昼間狩りに出ていた狩人達によって
賑わいを見せる
そして今、まさに温泉から上がった
一人のハンターが己の私服に袖を通す
その男は、周りの者が和むような、、
どこか特別な雰囲気を持った男だった
そこへ一人の老人が声をかける
「おや、龍殿、こんなじかんから狩猟かい?」
声のした方へ振り返ると龍は笑顔で答える
龍「おっ、ギルドのじっちゃん。
ははっ、ちげーよ、これからいつもの
あれだよ」
話しかけてきたのは、ここ(ユクモ村の)
ギルドを仕切るギルドマスター(以下GM)
GM「ほぅ、アレか、イイのう、
夜の渓流の美しい樹々を眺めながら
晩酌とは、ワシもあと三十年若ければのぉ」
龍の日課でもある渓流での晩酌、
夜の渓流での晩酌は誰もがうらやむような
絵が想像できる。
が、夜にもなるとモンスターも獰猛になり
危険性はさらに増すため、相応の実力を伴わなければ身の安全は保障できない為、新人ハンターたちの間では憧れにもなっている
龍「なーに言ってんだよじっちゃん
今度俺の国の酒でも一緒に飲もうぜ」
GⅯ「フォッフォ、そうじゃのぉ」
にっこりと笑うGⅯに小さく笑顔で返し
龍はギルドの出口へと向かう
そんな龍にGⅯがハッと気づいたように
龍を呼び止める
GⅯ「じゃが、気を付けるんじゃぞ」
龍はギルドの出口で立ち止まり
GⅯの方を向く
しかし、心配を他所に既に龍は
先ほどまであった穏やかな雰囲気は一変し
確かにそこには、一猟団の団長
ユクモ村付近を活動する猟団の頭
筆頭狩猟団団長の顔がそこにはあった
龍「あぁ、、解ってるよ」
その声は、先ほどよりも低く、
目つきも鋭く、
一言、そう言うと一人歩いて行った
End