贈り物

□君は僕のモノ
2ページ/6ページ


それから暫くして電話を切った。

「おだんご何してんだよ」

リビングに行くと星野がまだそんな事を言っていた。

「もうすぐメール来ると思うよ」

そんな事を言ってみる。

「何で夜天にそんな事がわかるんだよ。」

すると星野の携帯がなった。

「おだんごからだ」

ニコニコしながらメールを読む星野。

「夜天何で分かったんだ?」

疑問を浮かべる星野に僕は少し気だるそうに答える。

「だってさっきまで月野と電話してたから」

さらっと言う夜天に一瞬何も感じなかったが良く考えて見ると言葉の意味を理解した。

「何でお前がおだんごと電話してんだよ!」

「悪い?僕の勝手でしょ?」

平然と言う夜天とは対象的に星野は怒りの色を露にしていた。

「なっ・・・お前なぁ!俺がおだんごの事好きだって知ってるだろ!?」

「知ってるよ。だから何なのさ。僕の気持ちも知らないで」

意味深な夜天の言葉に星野は疑問を浮かべる。

「お前まさか・・・!?」

星野の話を最後まで聞かずに夜天は自分の部屋へと戻った。

「はぁ〜・・・星野に気付かれたかな?まぁ・・・別にいいよね。」

仲間だから遠慮する、なんてそんな気はさらさらないし、星野にアイツを渡す気もない。

今度の日曜日。
丁度僕の休みだっけ。
星野と大気は仕事だったし。
月野とどこか行こうかな。

アイツの事考えるだけで穏やかな気持ちになれる。

不思議だな。

僕はプリンスさえいればそれでいいと思ってたのに。
今はプリンスよりも・・・
アイツの暖かい眩しいくらいの輝きに安心する。

きっとアイツに会わなければこんな気持ちになる事もきっと知らなかっただろう。

そんな事を考えながら僕は眠りについた。
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ