PAST
□SHORT PAST
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天馬「神童先輩、そっち行きましたよ!」
神童「ああ!」
いつものグラウンド。
オレ達、雷門中サッカー部は、宇宙から帰ってきた後、前までと同じようにサッカーをしていた。
天馬「あー、やっぱサッカーは楽しいな!」
信助「だね!サッカーも喜んでるよ!」
天馬「うん!」
その日は、本当に何でもない日だった。
・・・崩壊の時は、何の前触れもなく訪れた。
狩屋「お、おい、天馬!」
天馬「な、何?」
輝「向こうに、イナズマTMキャラバンが・・・!」
天馬「ええ!?」
狩屋と輝の指さす方に行くと、確かにイナズマTMキャラバンがあった。
しかし、かなり乱雑に着地したらしい、地面にはスリップ痕があった。
しかも、前輪が若干地面にめり込んでいる。
フェイ「天馬!皆、無事!?」
扉から飛び出してきたフェイは、酷く慌てているようだった。
天馬「フェ、フェイ!?えっと、無事だけど・・・どうしたの、一体・・・」
フェイ「よかった・・・とりあえず、この時代はまだ大丈夫みたい」
ワンダバ「そのようだな・・・しかし、ここにもいつ襲撃が来るか・・・」
襲撃って?と信助が首を傾げた。
ワンダバ「うむ・・・200年後の世界が、何者かの襲撃によって崩壊してしまった。というより、”襲撃の事実”が過去に発生したことで、歴史の改変が起こり、正しい過去の世界が崩壊してしまったというべきか」
天馬「つまり、ここに襲撃があるかもしれないってこと!?」
フェイ「わからない・・・詳しい話を聞く前に全て崩壊してしまった・・・博士も、SARUも・・・巻き込まれて・・・」
ワンダバ「・・・逃げきれたのは我々だけなんだ」
途中、ボロボロと涙を零し始めたフェイの頭を、ワンダバはそっと撫でた。
フェイ「皆・・・見捨てたんだ・・・ボクは・・・うう・・・」
ワンダバ「あの状況だ、仕方がないさ・・・それよりも、この時代で襲撃がないとも限らない、即刻対策を・・・」
「キャアアアアアーーーーーー!!」
ワンダバの言葉を遮るように、辺りに悲鳴が響き渡った。
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